ベイリッジ案の選択
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/08/25 05:22 UTC 版)
「スタテンアイランドトンネル」の記事における「ベイリッジ案の選択」の解説
ベイリッジを起点とする案が最終的に選択され、ブルックリンでは65丁目とショアロードを通り、スタテンアイランドではセント・ジョージ・ターミナルへとつながることになった。2本のトンネルは全長10,400フィート(約3,200メートル)で、当時アメリカ合衆国のいかなるトンネルよりも長かった。ベイリッジ付近ではトンネルはシールド工法で建設され、残りの区間は沈埋工法が計画されていた。最終計画では、各トンネルは幅24フィート(約7.3メートル)で設計され、旅客輸送だけでなく貨物輸送にも対応することになった。貨物列車はロングアイランド鉄道のベイリッジ支線(英語版)(トンネル現場のすぐ北で終わっている)から来て、スタテンアイランド鉄道とニュージャージー州の鉄道を結ぶ連絡線へと抜けることになっていた。 代替案としては、2本のトンネルを2組造り、1組をロングアイランド鉄道からの通勤列車と貨物列車に使い、もう1組を地下鉄に充てるものや、2本のトンネルで各トンネルに貨物用と地下鉄用の線路を備えるものもあった。貨物列車はオフピーク時にのみ運行するものとされたが、地下鉄の運行と同時であるとされ、この時間帯には30分か1時間間隔で旅客列車を走らせるとされた。1912年の提案では貨物列車の運行は夜中1時から5時までとされ、1925年の提案では貨物と旅客の同時運行は早朝(5時から6時)、日中(10時から16時)、深夜(20時から5時)とされた。 トンネル起工時点で、ジャマイカ湾やパアーデガット湾(英語版)は工業地区になるものとされており、トンネルを通過する貨物列車が工業化を容易にするとされた。トンネル計画は1919年に見直された。1921年4月に、2年以内に幅24フィート(約7.3メートル)のトンネルの建設を開始するよう市に求める法案が州の上院を通過した。
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