プロジェクト05
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2017/07/04 00:44 UTC 版)
「反動推進研究グループ」の記事における「プロジェクト05」の解説
プロジェクト05は、時系列的にはプロジェクト07ロケットとプロジェクト09ロケットの開発の後に、チホランホフの集団により設計された3番目のロケットの開発であった。ロケットは、レニングラードの気体力学研究所(GDL)と協力して開発され、ヴァレンティン・グルシュコにより開発されたORM-50エンジンを搭載した。このエンジンは、酸化剤に硝酸、燃料にケロシンを用いた。エンジンのノズルはノズルの2重壁に硝酸の流すことにより再生冷却される。 このエンジンは、1934年5月にオーストリアで初めて試験されたオイゲン・ゼンガーの再生冷却エンジンSR-5に先立つ、1933年11月に初めて試験が行われた。初期のドイツのロケットは、液体酸素や燃料のタンクにエンジンを浸漬していた。その結果、何回も爆発による失敗を起こした。(1933年にクラウス・リーデルが再生冷却の実験を行った。)ロバート・ゴダードは燃料カーテン冷却法式を支持した。ザンデルの開発したロケットエンジン(プロジェクト01、02、10で開発されたエンジン)は、1929年~1933年という最も早い時期に再生冷却方式を採用したエンジンであった。 05ロケットは、十字に取り付けられた尾翼を持った胴体の中に、4本の細長いタンクが束ねられて入っていた。このプロジェクトは、結局中止されたが、Aviavnitoロケットの設計の基礎を形作った。Aviavnitoロケットはレオニード・ドゥーシキンが開発した12-Kエンジンにより推進し、このエンジンは液体酸素と96%濃度のアルコール水溶液が燃焼して作動する。1936年に最初に打ち上げられ、その翌年には3000mの高度に達した。
※この「プロジェクト05」の解説は、「反動推進研究グループ」の解説の一部です。
「プロジェクト05」を含む「反動推進研究グループ」の記事については、「反動推進研究グループ」の概要を参照ください。
- プロジェクト05のページへのリンク