プリズン・フェローシップとコルソンの主張
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/17 21:24 UTC 版)
「チャールズ・コルソン」の記事における「プリズン・フェローシップとコルソンの主張」の解説
コルソンは釈放後プリズン・フェローシップを設立。彼が「閉じ込めと放置」("lock 'em and leave 'em") と呼ぶ倉庫業のような刑罰システムを蔑視し、アメリカ合衆国の服役囚更生と刑務所制度の改革を訴える活動を行った。エリザベス・モーガン (Elizabeth Morgan) の釈放運動や、信仰に基く (faith-based) 刑務所、すなわちそこへの収監を希望する囚人からなる刑務所の創設への活動を行った。著作による収入は全額プリズン・フェローシップの資金となった。また自身の回心と服役を主題として1975年に回想録 Born Again (翻訳『ボーン・アゲイン、ウォーターゲート後日物語』いのちのことば社)を刊行。1978年にはコルソン役にディーン・ジョーンズ、二番目の妻役にアンヌ・フランシス (Anne Francis)、本人役でハロルド・ヒューズ (Harold Hughes) などが出演した同名の映画に翻案された。 また多くのメディアを用いキリスト教福音派の世界観から時事問題を論じた。コルソンの視点は、福音派キリスト教を政治的保守として解釈した典型的なものである。例えば『クリスチャニティ・トゥディ』紙 Christianity Today のコラムでは同性結婚に反対し、ダーウィニズムはキリスト教への攻撃に用いられていると主張している。またインテリジェント・デザイン論を支持し、ダーウィニズムは優生学に基く不妊の強制につながると述べている。 またコルソンは「ポストモダニズム社会」への教会の応答である emerging church ムーヴメントに激しい批判を行ってきたことで知られ、文化の観点から見ればポストモダニズムはキリスト教の伝統とは相容れないものとしている。社会変化に対して福音派教会がとるべき応答について、ブライアン・マクラーレン (Brian McLaren) など emerging church の一派とされるポスト福音主義 (post-evangelicalism) の論者と議論を戦わせているが、一方では福音主義に基く環境保護を説くナンシー・スレース (Nancy Sleeth) の著作を支持、論争的な主題である "creation care" (アメリカ合衆国の福音派から派生した環境保護思想)に言及し、これに同調するなどしている。
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