フロンテ・クーペ
1971年9月発売。スズキの軽乗用車初のスペシャリティカーで、2シーターだった。
ホイールベースはフロンテ71と同じ2010mm、全長2995mm、全幅1295mm。全高は1200mmと低かった。水冷2ストローク3気筒エンジン(356cc)をリヤに置くRR車。4速MTにより0→400mが19.47秒。東京標準価格はGXが45万5000円、GEは44万8000円だった。スタイリングは、社内のスタッフから提案されたものというが、イタリア人デザイナー、G.ジウジアーロの手も入っていた。フロントフェンダーとボンネットフード部にFRPを採用したことも特筆事項。やがてスチール製に変更になったが……。
72年3月に2+2タイプを発売。37psエンジン搭載のGXFモデルだが、同じ月、34psにデチューンしたGXPFを追加した。10月、2シーターモデルを廃止した。
73年6月、フロント・ディスクブレーキ付きのGXCFを追加、エコノミータイプのGAFというモデルもリリースした。価格は前者が47万5000円だったが、後者は39万9000円と安価に設定した。ホンダZに対抗するためでもあった。
74年5月、マイナーチェンジ。燃費改善が主目的だったが、モデルをGXFとGXCFの2つに絞った。エンジンも35ps仕様に換装。最高速も120km/hから115km/hに下がった。75年式が最終モデル。
77年10月、549ccエンジンを載せた新規格車を発売、セルボという新しい名前を付けた。フロンテ・クーペは1代だけだった。
スズキ・フロンテクーペ
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