ピアノの発明
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/27 00:41 UTC 版)
音量重視のチェンバロと、音色、表現重視のクラヴィコードとの両方の美点を兼ね備えた新しい鍵盤楽器需要がたかまり、17世紀末から18世紀初頭にかけて、いくつかの原理が発案された。 スクエア・ピアノ(ターフェルクラヴィーア) ジルバーマン門下のズンペ(ツンペ)が発案、ヨーロッパ大陸での7年戦争を避け、イギリスでの製作を開始。その好評により、大陸に逆輸入されることとなる。 現代におけるグランド・ピアノとアップライト・ピアノとの関係のように、フリューゲル(チェンバロのような鳥の翼型の大型ピアノ)はプロフェッショナルや富裕層向けに、ターフェルクラヴィーアは一般市民用に広まっていた。 タンジェントピアノ(タンゲンテンフリューゲル) クラヴィコードからフォルテピアノに至るメカニズムの過渡的な構造がタンジェントピアノの構造である。 シュタインのピアノフォルテ(フォルテピアノ) ジルバーマンの甥とその息子の工房で修行した後、アウクスブルクに移り、より構造のシンプルで反応の早い打鍵アクションを完成させたのが、ヨハン・アンドレアス・シュタインである。 後に「ウィーン式」、や「跳ね上げ式」と呼ばれる新しい方式で、クリストーフォリ〜ズンペに連なる「突き上げ式」もしくは「イギリス式」と呼ばれるアクションとともに、18世紀後半のウィーンにてピアノフォルテのアクション構造の主流になっていく。 ワルターはシュタインのアクションを基にさらに、(バック)チェックの機構を設けるなどの工夫を加え、以降のウィーン式アクションの規範となるアクションを完成させた。 なお、フォルテピアノの歴史、構造などは「フォルテピアノ」の項を参照のこと。
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