ヒラタコクヌストモドキ

害虫の種類

ヒラタコクヌストモドキ

節足動物門　昆虫鋼　コウチュウ目　ゴミムシダマシ科 Tenebrionidae

ヒラタコクヌストモドキ　Tribolium confusum (Jaquelin Du Val)

ヒラタコクヌストモドキ

この害虫が属する群

食品の害虫(3)　コクヌストモドキ

この害虫のグループ

• コクヌストモドキ　Tribolium castaneum (Herbst)
• ヒラタコクヌストモドキ　Tribolium confusum (Jaquelin Du Val)
• その他

害虫のカテゴリ
食品害虫、混入異物、不快害虫

形態
　体長3～4mm、赤褐色で、コクヌストモドキに良く似るが、触角の先端3節が特に膨大することなく、先端に向ってだんだん太くなる。また腹面から見ると、複眼が丸く、左右の複眼の距離がより広い。幼虫は6mmに達し、尾端に1対の棘状突起がある。薄黄色で、頭部と尾端の突起は黄褐色。蛹は体長3～4mmで、乳白色で微端に1対の長刺がある。

分布
　世界共通種で、日本全土に分布する。

被害
　コクヌストモドキとともに、小麦粉の大害虫として世界的に著名な種類。コムギ、トウモロコシ、コメの粉などを好むが、完全な穀粒に対してもコクヌストモドキより加害能力が高い。穀粉や穀類屑、乾燥果物や乾燥野菜、加工品の製菓類（ビスケット等）からも発生する。食品に混入する被害も多い。

生態
　コクヌストモドキと似ているが、飛翔できない点が生態的に大きく異なる。また、耐寒性もやや強く、発育零点（発育が可能な温度）は17℃前後である。温度25～35℃が発育に適し、餌の種類や温度、湿度の条件によって発育期間は大きく変わる。通常年2～4回発生するが、条件が良ければさらに回数は多くなる。成虫で越冬する。成虫の寿命はコクヌストモドキよりも長く、通常300日以上で、2年以上生存する場合もある（安富・梅谷、1995）。