ヒトやペット本体への害
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/30 07:26 UTC 版)
ヒトやペットの血を吸ったり、噛んだり、刺したり、体表面に付着した病原体を機械的に運搬することによって被害を与える虫は、衛生害虫と呼ばれる。 血を吸うものの中には、重要な病気を媒介するものがあり、世界的に駆除が検討されているものもある。 カ:血を吸う上に、その痕が痒くなる。重い感染症を媒介するものがある。ハマダラカ(マラリア)・アカイエカ(日本脳炎)など(血を吸うのはメスのみ)。ハマダラカは日本産ではあるが、現在では旅客機を通して、アメリカ合衆国でも繁殖してしまっている。 ツェツェバエ:アフリカ大陸に生息。アフリカ睡眠病を媒介する。 ノミ:ヒトノミは血を吸うだけだが、ネズミノミの仲間にペストを媒介するものがある。 シラミ:コロモジラミが発疹チフスを媒介する。 ダニ:ツツガムシがツツガムシ病を媒介する。 ミヤイリガイ:日本住血吸虫症を媒介する。 刺す事で害を与えるものには、ハチやケムシなど、噛みつくものではムカデなど、機械的に病原体を運搬するものとしては、ハエやゴキブリなどが挙げられる。ハチの場合、アシナガバチやスズメバチは危険視されがちだが(毒を持ち、死者も出ている)、ハチは肉食で、ケムシなどを食べるものであるから、ハチを駆除すれば、ケムシ類が繁殖してしまう。 他にヒトに害を与える昆虫には、体に毒を持つものがある。たとえば刺すケムシとして、ドクガの仲間がある。チャドクガは卵、幼虫(毛虫)、成虫とも体毛に毒を持ち、触れると炎症を起こす。他に体液に毒を持つアオバアリガタハネカクシなどは、燈火に来ることがあり、うっかり体表上でつぶすと、炎症や水ぶくれを生じる。前述のアシナガバチやスズメバチも、針で毒を注入することでヒトに害を与える。
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