ひと‐インスリン【人インスリン】
ヒトインスリン
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/09 21:08 UTC 版)
速効型インスリン(そっこうがたインスリン)またはレギュラーインスリン(Regular insulin;R)は、短時間作用型インスリンの一種である。1型糖尿病、2型糖尿病、妊娠糖尿病、糖尿病性ケトアシドーシスや高浸透圧高血糖症候群等の糖尿病合併症の治療に使用される。また、グルコースと共に、高カリウム血症の治療にも使用される。通常、皮下注射で投与されるが、静脈や筋肉に注射して使用される事もある。効果の発現は通常30分後で、通常8時間持続する。 中間型インスリン(ちゅうかんがたインスリン、Neutral Protamine Hagedorn insulin,NPHインスリン、中性プロタミンハーゲドンインスリン;N)は、イソフェンインスリン(Isophane insulin)とも呼ばれる中時間作用型インスリンであり、糖尿病患者の血糖値コントロールを助ける為に投与される。1日1~2回、皮下注射で使用する。効果は通常90分以内に現れ、10~16時間程度持続する。 速効型インスリンと中間型インスリンが混合された製剤も存在する。 ヒトインスリン製剤にはフェノールが含まれ六量体(弛緩(relaxed)形態;R6)と結合しているが、注射後にフェノールが解離して緊張(tense)形態の六量体(T6)に変化し、徐々に二量体に分離して更に単量体となり血中に放出される。
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