ハイジャックへの警察特殊部隊投入
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/18 06:10 UTC 版)
「村山富市」の記事における「ハイジャックへの警察特殊部隊投入」の解説
「全日空857便ハイジャック事件」も参照 1995年6月、羽田発函館行の全日空857便(乗員乗客365人)がハイジャックされ、「サリンを所持している」という犯人がオウム真理教教祖で前月に逮捕・勾留されていた麻原彰晃の釈放を政府に要求した。 村山は国家公安委員長の野中や運輸大臣の亀井静香と協議し、ハイジャック犯との交渉には一切応じない方針を固め、警視庁警備部第六機動隊特科中隊(Special Armed Police、通称SAP)の投入を指示した。 SAPに対し突入を指示した後、村山は「もしも死者が出たら白装束で遺族の下にお詫びに行く覚悟だ」と発言し、野中は「その際は私も同行する」と発言した。 しかし、機内の様子について収集した情報からオウム信者ではないと判断。警視庁警備部第六機動隊特科中隊(SAP)は突入に加わらず、後方支援に回り、北海道警察本部機動隊対銃器部隊と函館中央署員の突入を支援。犯人を逮捕した。軽傷者が1名であった。 サリンとされた物質はただの水であり、ハイジャック犯はオウム真理教とは全く無関係の精神疾患で休職中の東洋信託銀行(現・三菱UFJ信託銀行)の行員であった。 当時の警察庁は特殊部隊であるSAPの存在自体を極秘としており、実戦投入後もその存在が公にされることはなかった。1996年、警察庁は北海道警察本部、千葉県警察本部、神奈川県警察本部、愛知県警察本部、福岡県警察本部に部隊を増設し、警視庁、大阪府警察本部のSAPとともに、正式に「特殊急襲部隊」(Special Assault Team、通称SAT)の呼称を与え、正規部隊として公表した。
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