ドップラー‐シフト【Doppler shift】
読み方:どっぷらーしふと
ドップラー効果
(ドップラーシフト から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/20 01:53 UTC 版)
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ドップラー効果[1](ドップラーこうか、独: Doppler-Effekt、英: Doppler effect)またはドップラーシフト(英: Doppler shift)とは、音波や電磁波などの波の発生源(音源・光源など)が移動したりその観測者が移動することにより、波の発生源と観測者との間に相対的な速度が存在するときに、波の周波数が実際とは異なる値として観測される現象をいう。
概要


発生源が近付く場合には、波の振動が詰められて周波数が高くなり、逆に遠ざかる場合は振動が伸ばされて低くなる。有名な例としては、救急車が通り過ぎる際、近付くときにはサイレンの音が高く聞こえ、遠ざかるときには低く聞こえる。
音についてのこの現象は、古くから知られていたが、オーストリアの物理学者、クリスチャン・ドップラーが速度と周波数の間の数学的な関係式を1842年に見出し、オランダ人の化学者・気象学者であるクリストフ・ボイス・バロットが、1845年にオランダのユトレヒトで列車に乗ったトランペット奏者がGの音を吹き続け、それを絶対音感を持った音楽家が聞いて音程が変化することから証明を試みた。
観測者も音源も同一直線上を動き、音源S (Source) から観測者O (Observer) に向かう向きを正とすると、観測者に聞こえる音波の振動数は、
ドップラーシフト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/06 22:17 UTC 版)
ゴルトシュタインは陰極線の速度を測定する方法を見つけたと考えた。クルックス管内の気体にみられるグロー放電が陰極線の運動によって引き起こされているなら、管に沿って陰極線が進む方向に放射される光はドップラー効果によって振動数に変調を受けるはずである。変調の有無は放出スペクトル線のシフトを分光器を用いて検出することで確かめられる。ゴルトシュタインはL字型のクルックス管の両端に電極を設け、一方の電極からコーナーに向けてアームに沿って飛んできた光をコーナー部の分光器で観測できるようにした。まず分光器が向いている側の電極を陰極としてグローのスペクトルを測定した後、電源の配線をつなぎ変えて陰極と陽極を交代させ、電子の運動方向を逆転させた状態でスペクトルを記録し、シフト量を測定した。しかしゴルトシュタインはシフトを検出することができず、陰極線の移動速度は極端に遅いと解釈せざるを得なかった。現在理解されているところでは、クルックス管のグロー光を発しているのは電子そのものではなく、電子と衝突した気体原子である。原子は電子の数千倍の質量を持つため、その運動は電子に比べて非常に遅い。ドップラーシフトが検出できなかったのはこれが理由である。
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