デハ10形13について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2014/07/19 00:28 UTC 版)
「博多湾鉄道汽船デハ10形電車」の記事における「デハ10形13について」の解説
デハ13は、輸送力増強を目的として1938年(昭和13年)に鉄道省よりモニ3000形3003の払い下げを受け、導入した車両である。 同車は1917年(大正6年)に鉄道省大井工場において新製されたデハユニ6450形6452を前身とし、後年荷物車へ改造された車両であった。湾鉄における導入に際しては、旅客用車両として運用するため、内装を旅客用向けに改装したほか、側面に3箇所設置された両開式荷物用扉のうち中央扉を埋込撤去し、左右両端部の扉を片開扉に改造・縮小した。 西日本鉄道成立後の車番再編に際してモ10形15と改番されたのち、1955年(昭和30年)に電装解除され、制御車ク50形64と改番されたが、1960年(昭和35年)に九州車輌において施工された鋼体化改造に際しては再び電動車となり、モ10形15と旧番に復した。 鋼体化改造は1958年(昭和33年)に実施されたモ1形1に次いで施工されたが、旧車体の骨組・窓サッシなどを流用し原形に近い形で鋼体化されたモ1とは異なり、モ15においては旧車体の台枠のみを流用して車体を新製する形に改められた。新製された車体は幕板部から屋根部へかけての外板を連続仕上げとした張り上げ屋根構造を採用、側面には1,000 mm幅の広幅客用窓を配した近代的な外観を有した。モ15において採用された車体設計は、後年の宮地岳線に在籍する木造車各車両の鋼体化改造に際しての基本となり、種車の台枠寸法によって多少設計変更を加えられつつ踏襲された。 デハ13改めモ15は終始宮地岳線において運用されたのち、上記新製車のモ11・12(旧デハ10・11)に先行して1977年(昭和52年)9月22日付で廃車となった。
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