ディージェイ (ストリートファイター)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/28 06:45 UTC 版)
ディージェイ | |
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ストリートファイターのキャラクター | |
ゲームでの初登場 | スーパーストリートファイターII |
演者 | #担当俳優を参照 |
声 | #担当声優を参照 |
詳細情報 | |
職業 | キックボクサー ミュージシャン |
格闘スタイル | キックボクシング |
出身 | ![]() |
ディージェイ (Dee Jay) は、カプコンの対戦型格闘ゲーム『ストリートファイター』シリーズに登場する架空の人物。
キャラクターの設定
『スーパーストリートファイターII』(以下『スパII』と表記)で追加された4人のキャラクターの内の1人。「南国の彗星」と謳われるジャマイカ代表のキックボクサーであると同時に、出すCD全てがミリオンセラーという人気ミュージシャンでもあるという異色の格闘家。その人気にもかかわらず、自分の音楽スタイルに満足できずにいたが、闘いの中で見つけた「攻撃のリズム」に新たな音楽のヒントを得て、ストリートファイトで強敵たちと戦うことでそれを見いだそうとする。エンディングでは、世界中を熱狂させる新曲を完成させ、コンサートホールに大勢の観客が詰め掛け、ディージェイの名を叫んでいる。
褐色の肌に筋骨隆々たる肉体を持つ。性格は陽気を通り越して脳天気とさえ言える。常に笑顔を絶やさず、ニッと笑った口から覗く白い歯が特徴的である。上半身裸にオープンフィンガーグローブとロングパンツ(焦茶色に白抜きで「MAXIMUM」と書かれた太いサイドラインがある)を着用。マラカスを携帯しており、勝利時には打ち振って踊る。
『ストリートファイターZERO3』(以下『ZERO3』)では、ミュージシャンとしてデビューする前という設定で登場する。すでにキックボクサーとして名を馳せていたディージェイは、世界一強い男になるために闘いの旅に出る。エンディングでは、そのリズム感とノリの良さがレコード会社の目に止まり、ミュージシャンとしての道を歩み始める。
『ZERO3↑↑』のユンのストーリーでは、ディージェイとフェイロンがかつて一緒に仕事をしたことが判明する。フェイロンが麻薬取引に絡んでいるという疑惑を耳にした時は、それについて否定している。
『スーパーストリートファイターIV』(以下『スパIV』)において、追加キャラクターとして登場している。世界格闘大会への参加理由は「面白そうだから」とのことで、それ以外の具体的な理由は無い。
『ウルトラストリートファイターII』(以下『ウルII』)では大会を優勝し求めていた最高のリズムを得て、アルバムの売り上げ枚数がダブルプラチナを獲得。
リックという友人のマネージャーが『スパII』のディージェイのバックストーリーのみ登場していたが、『ストリートファイターV』の公式サイト「シャドルー格闘家研究所」の「キャラ図鑑」では彼のプロフィールが紹介されている[1]。
『ストリートファイター6』(以下『スト6』)ではデフォルトの髪型や衣装が大幅に変更され、総髪のドレッドヘアになった上にサングラスを着用し、上半身はアロハシャツを前開きで羽織り、ロングパンツのデザインもジャマイカ国旗をイメージしたものになった。
キャラクターの制作
キャラクターの原型はフェイロンの没案となった弁髪のモンゴル人[2]。開発スタッフによると、企画時はなかなか設定が決まらなかったが、ある日マーシャルアーツを使う黒人格闘家にしようと決まり、キャラクターを描いていた女性が格闘家好きということもあって最終的には蹴りが一番格好良くなったという[2]。ディージェイやサンダー・ホークが作られた時点でアメリカ人キャラクターが増えすぎたため、黒人と音楽という雰囲気から出身国がジャマイカに決定した[2]。
『スパII』のプログラマーによると、当初はパンツに「ROCKMAN」と描かれていたが、左右反転を考慮して「MAXIMUM」に変更したという[2]。後年の記事では、元のデザインではパンツに「MANTIS」とあしらわれていたが、キャラクターが左を向く際はスプライトを反転させて表示させることから、「MANTIS」だと左右非対称である「N」と「S」の文字が正常に表示されないため[3]、製品版では「MAXIMUM」に変更されたことが明かされている[4]。
登場作品
- スーパーストリートファイターII
- スーパーストリートファイターIIX
- ハイパーストリートファイターII
- ストリートファイターZERO3(家庭用のみ)
- ストリートファイターZERO3↑(アッパー)
- ストリートファイターZERO3↑↑(ダブルアッパー)
- SNK VS. CAPCOM 激突カードファイターズ全シリーズ(トレーディングカードゲーム版も含む)
- スーパーストリートファイターIV
その他
他のメディアでのディージェイ
映画
コミック
- ストリートファイターII V烈伝(コミックボンボン掲載)
- ゲームの設定とは異なり、ガイルの部隊に送り込まれたシャドルーの戦士として登場する。作中では「ドナルド・ジャクソン」を名乗るが、本名か偽名かは不明。
- ストII爆笑!!4コマギャグ外伝(コロコロコミック掲載)
上記のように、4コマ漫画などでは歯やマラカスに関するネタが描かれることが多かった。
演者
担当声優
- 松尾銀三(『ストリートファイターII MOVIE』)
- 大塚芳忠(『ストリートファイターZERO3』)
- 浜田賢二(『ストリートファイターIV』シリーズ、『ストリートファイター6』)
- 中田和宏(実写映画『ストリートファイター』日本語吹き替えソフト版)
担当俳優
- ミゲル・A・ヌネス・ジュニア(実写映画『ストリートファイター』)[7]
脚注
- ^ キャラ図鑑197:リック|キャラ図鑑|活動報告書|CAPCOM:シャドルー格闘家研究所 2016年11月13日閲覧
- ^ a b c d 『月刊ゲーメスト2月号増刊 スーパーストリートファイターII』新声社、1993年2月19日、130頁。
- ^ “10 Things You Didn't Know About Street Fighter II – OC Weekly”. www.ocweekly.com. 2021年1月10日閲覧。
- ^ “Fighting Spirits: The Men Behind the Combos - Page 1”. GameSpy. 2010年9月3日閲覧。
- ^ 株式会社QBQ編『懐かしのメガドライブ 蘇れメガドライバー!!』マイウェイ出版発行、2018年。ISBN 9784865118704 p36-37
- ^ 第1回 キャラクター人気投票 CAPCOM:シャドルー格闘技研究所(2018年2月18日閲覧)
- ^ a b (English) Street Fighter: The Movie. Games World Issue 10. (1995). pp. 38–43
参考文献
- スタジオベントスタッフ発行『ALL ABOUT カプコン対戦格闘ゲーム 1987-2000』電波新聞社、2000年9月15日、ISBN 4-88554-676-1。
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