テレビの演出
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/04 19:15 UTC 版)
テレビ番組で演出を担当する者はディレクターと呼ばれる。テレビドラマに限らず、バラエティー番組などのあらゆるテレビ番組に演出が存在する。演出はいわば、番組の雰囲気を作るものであり、番組の出来不出来を分けるものといえる。 バラエティ番組ではスタッフロール上では番組全体の演出を掌るチーフディレクターを「演出」、副調整室で演出進行を執るディレクターやロケ取材担当ディレクター、フロアディレクター等を「ディレクター」として区別しているケースが多い。また、規模の大きい番組ではチーフディレクター数名のさらに上に立って指揮を執る「総合演出」という担当が存在する番組もある。ただし、一部の放送局やその他の系統の番組ではこれらの表記と異なる場合もあり、演出という肩書きをもって同じ業務内容であると判断することはできない。 しかし、ニュース番組やドキュメンタリー番組や実録風のバラエティー番組など、「事実」を扱う番組においては、演出表現の行き過ぎによって、演出がやらせと認識されることもある。番組でのやらせが発覚した時に、その弁明として「あくまでも演出」である事が強調される場合がある。ニュース番組においては、有名人の発言のうち、放送局の主義主張に沿わない部分をカットして短くまとめたり、音声のみで映像のない収録素材を、過去の別の映像と組み合わせて使用することで、放送局が伝えたい内容を強化して解りやすくする狙いもある。 かつて、テレビドラマがフィルム仕様のテレビ映画とVTR使用のドラマに分かれていた(NHKのドラマはほとんど後者だった)時代は、前者については監督、後者については演出と呼び分けていた(往年のTBSは社員ディレクターに盛んに映画会社へ出向させてフィルム映画を経験させたため、円谷一、実相寺昭雄らは両方を経験している)が、現在はフィルムがほぼ姿を消したこともあり、特別な区別はない。
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