ターボ デ・トマソ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/24 04:11 UTC 版)
「イノチェンティ・ミニ」の記事における「ターボ デ・トマソ」の解説
エンジンがダイハツ製に変更されると出力72 PS (53 kW)のターボチャージャー付993 cc 3気筒エンジンを搭載した新しいデ・トマソ版が1983年12月に発表され、イタリアでの販売は翌月から開始された。このエンジンは2バルブ版であり、シャレード GTtiに使用されていたかなり高出力のマルチバルブ版はイノチェンティ車には搭載されなかった。後傾したヘッドライト、新しいバンパー、スカート、アロイホイール付ミシュラン・TRX(英語版) 160/65 SR315タイヤを履くために延ばされたフェンダーを備えるボディも新しくされた。スポーティなハンドルは革巻きであった。最初のモデルにはイタリアで開発された自然吸気のCB22エンジン(CB-DTと呼ばれた)にIHI製RHB5ターボチャージャーを取り付けたCB22と同一の9.1:1の圧縮比を持つエンジンが搭載された。この最初のエンジンでは回転数6,200 rpmで最大出力を発生した。1984年後期にこのエンジンは全てをダイハツ側で開発されたCB60型エンジンに代替された。より小型のIHI製RHB32ターボチャージャー(CB-DTの0.37 barに対して0.5 barの過給圧)とより適切な8:1の圧縮比を持つCB60型エンジンは、回転数5,700 rpmで最大出力を発生した。初期型のエンジンが回転数3,500 rpm以下では実力は発揮できていなかったという問題点を抱えていたが、この小型のターボチャージャーは立ち上がりが早かったことから低速域での扱いやすさも向上していた。 1988年7月にエンジンがCB61型に更新された。このエンジンではそれまでエンジンルーム内で赤塗装が施されていたカバー類が灰色に変更されていた。カナダ(とスイス)市場向けにはキャブレター付CB60型エンジンが搭載された。このエンジンは68 PS (50 kW)/5,500 rpmと出力が多少落ちていた1990年にフィアットがイノチェンティを買収すると、ターボ デ・トマソはディーゼル、「マティック」とともに廃止された。
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