ソネットI(1956年)
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「サーブ・ソネット」の記事における「ソネットI(1956年)」の解説
ソネットIは社内呼称では「サーブ・94」と呼ばれ、チーフエンジニアの ロルフ・メルデの提案によって製作された。目的はラリーカーとして高いポテンシャルを示していたサーブ・93を一層高度にチューンし、軽量な2シーターボディを与えてレースでも活躍させることにあった。プロトタイプはメルデの個人プロジェクトとして、郊外の工場で限られた予算のもと少人数で秘密裏に製作された。 「ソネット」の名は一般には英詩の一種であるソネット(w:sonnet)から命名されたといわれているが綴りが違い、実際にはメルデがスウェーデン語の"Så nätt den är"(英語の"how neat it is")から命名したものである。 ソネットは1956年3月にストックホルムの自動車ショーでデビューした。最初の試作車以外の車体はガラス繊維による繊維強化プラスチック製で、最初の試作車から形を取られていた。エンジンは2サイクル3気筒748ccで、標準型93の33馬力から57.5馬力にチューンされていた。ボディ同様にシクステン・セゾンがデザインしたシャシーはアルミニウム製のボックス型で、その重量は70kgに過ぎず、車両重量も600kgに抑えられた。こうした軽量設計のため性能は良好で、現存する第一号車は、製造後40年経った1996年9月に159.4km/hをマークしている。 しかし、ソネットIは結局量産化を見送られ、結局6台しか製作されなかった。
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