ジヨードメタンとは? わかりやすく解説

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ジヨードメタン

分子式CH2I2
その他の名称よう化メチレン、メチレンヨージド、二よう化メチレン、Diiodomethane、Methylene iodide、Methylene diiodide、Methyleneiodide、Methyl iodide
体系名:メチレンジヨージド、ジヨードメタン


ジヨードメタン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/09/07 23:51 UTC 版)

ジヨードメタン
識別情報
3D model (JSmol)
バイルシュタイン 1696892
ChemSpider
ECHA InfoCard 100.000.765
EC番号
  • 200-841-5
MeSH methylene+iodide
PubChem CID
RTECS number
  • PA8575000
UNII
CompTox Dashboard (EPA)
特性
化学式 CH2I2
モル質量 267.84 g mol−1
外観 無色の液体
密度 3.325 g mL−1 (3325 kg/m3)
融点

5.4 ~ 6.2 °C

沸点

182.1 °C

への溶解度 1.24 g L−1 (at 20 °C)[2]
kH 23 μmol Pa−1 kg−1
磁化率 −93.10·10−6 cm3/mol
構造
四面体形
熱化学
標準生成熱 ΔfHo 67.7–69.3 kJ mol−1
標準燃焼熱 ΔcHo −748.4 to −747.2 kJ mol−1
標準定圧モル比熱, Cpo 133.81 J K−1 mol−1
危険性
GHS表示:
Danger
H302, H315, H318, H335
P261, P280, P305+P351+P338
NFPA 704(ファイア・ダイアモンド)
Health 3: Short exposure could cause serious temporary or residual injury. E.g. chlorine gasFlammability 1: Must be pre-heated before ignition can occur. Flash point over 93 °C (200 °F). E.g. canola oilInstability 0: Normally stable, even under fire exposure conditions, and is not reactive with water. E.g. liquid nitrogenSpecial hazards (white): no code
3
1
0
引火点 110 °C (230 °F; 383 K)
安全データシート (SDS) hazard.com
関連する物質
関連するアルカン・ハロアルカン
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

ジヨードメタン (diiodomethane) または、ヨウ化メチレン (methylene iodide) は、分子式が CH2I2ハロメタンである。には溶けないが、エーテルアルコールには溶ける。比較的大きな屈折率 1.741 を持つ。純粋なジヨードメタンは無色の液体であるが、光によってヨウ素を遊離して茶色っぽくなる。

比重が大きいことから無機化合物の比重の測定または分離に用いられる。しかし毒性を持つ可能性から、より安全な化合物に替えることが望ましいとされる。また、シモンズ・スミス反応のような有機合成反応の試薬として用いられる。

合成

容易に入手可能な溶媒のジクロロメタンを原料として、アセトン中でヨウ化ナトリウムを反応させるフィンケルシュタイン反応で合成できる[3]

CH
2
Cl
2
+ 2 NaI → CH
2
I
2
+ 2 NaCl

塩基の存在下にヨードホルムリン[4]または、亜ヒ酸ナトリウムで還元すると得られる[3]

CHI
3
+ Na
3
AsO
3
+ NaOH → CH
2
I
2
+ NaI + Na
3
AsO
4

保管

有毒な物質であるため、必要な照明及び換気の設備を設ける[5]。また、直射日光を避け、破損や漏れの無い密閉可能な容器の中で冷暗所に保管する[5]

特に、加熱による分解でヨウ素化合物を生じるため、熱は避けるべきである[5]。その他、アルケンジエチル亜鉛黄銅エーテルリチウムカリウムナトリウムカリウム合金、強い酸化剤強塩基との混合は要注意である[5]

脚注

  1. ^ methylene iodide - Compound Summary”. PubChem Compound. USA: National Center for Biotechnology Information (2005年3月26日). 2012年2月27日閲覧。
  2. ^ Diiodomethane”. 2025年9月8日閲覧。
  3. ^ a b Roger Adams; C. S. Marvel (1921). “Methylene Iodide”. Organic Syntheses (英語). 1: 57. doi:10.15227/orgsyn.001.0057.
  4. ^ Miller, William Allen (1880). Elements of Chemistry: Chemistry of carbon compounds (5th ed.). London: Longmans Green and Co.. p. 154. https://archive.org/details/elementschemist01grovgoog 
  5. ^ a b c d 化学物質:ヨウ化メチレン - 職場のあんぜんサイト”. 厚生労働省 (2016年3月31日). 2022年10月20日閲覧。

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