ジョン・ウィリアム・フェントン
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ジョン・ウィリアム・フェントン(英:John William Fenton、1831年3月12日[注 1] - 1890年4月28日[注 2] )は、アイルランドのコーク県キンセール生まれのイギリスの軍楽隊員。日本の国歌となった『君が代』の最初の版を作曲したことや、日本最初の吹奏楽団である薩摩バンドを指導したことで知られる。
注釈
- ^ 1871年4月18日に作成された陸軍退役申請書 (WO 97/1954) に記載された退役時の年齢「42歳と1か月あるいは9か月」、入隊時の記録「1842年の4月12日に13歳と9か月で少年兵として入隊」、「1846年7月12日に満18歳に達し、正式入隊」より中村はフェントンの生年月日を1828年7月12日と推定した。ほかに1872年3月16日でフェントンの年齢を「40歳」としている2人目の妻ジェーン・ピルキントンとの結婚届 (FO 345/34)、明治4年9月(1871年)で年齢を「36歳」とする『外国人傭免状控』(日本外務省外交史料館 分類番号 3.9.3.6)、1876年11月9月で年齢を「42歳と6か月」とする「ウィリアム・フェントンの部」『欧州音楽教師雇入録1明治9~32年』(日本宮内庁書陵部 識別番号 11567)といった資料がある。キンセール地方裁判所・博物館名誉館長マイケル・マルカイ (Michael Mulcahy) の中村宛の手紙によると、フェントンが1830年4月10日に受洗した記録 (1830 April 10th. Fenton John son of John 65th. Rg. and Judith his wife.) がある (中村 1993, p. 116-119)。秋山によれば、中村の推定は誤り。
- ^ 1890年4月30日死去という文献もあるが、誤り。2008年8月、秋山紀夫らによる現地調査により、墓石も確認している。
- ^ 1876年(明治9年)3月31日に正式に雇用。
出典
- ^ 秋山 2013, pp. 133–136.
- ^ a b c d e 今村朗 (2017年12月4日). “元祖「君が代」作曲者に光”. 日本経済新聞 電子版. 2020年2月11日閲覧。
- ^ WO 97/1954.
- ^ 中村 1993, pp. 117–124.
- ^ 中村 1993, pp. 123–124, フェントン略年譜.
- ^ 中村 1993, p. 67.
- ^ a b 中村 1993, pp. 82–83.
- ^ a b 塚原 1993, p. 161.
- ^ a b 中村 1993, p. 88.
- ^ a b Joyce & Ryall 2008.
- ^ “組織変遷表”. アジア歴史資料センター. 国立公文書館. 2020年4月13日閲覧。 “[海軍省] 1872年4月5日(明治5年2月28日)新設”
- ^ 塚原 1993, p. 190.
- ^ 塚原 1993, pp. 165–166.
- ^ FO 345/34.
- ^ 中村 1993, pp. 118–121.
- ^ 中村 1993, pp. 96–109, 式部寮の兼任.
- ^ 中村 1993, p. 109.
- ^ a b c Wilson 2008.
- ^ “John William Fenton”. Find a Grave. 2020年4月13日閲覧。
- ^ a b c “日本吹奏楽の始まりと薩摩”. 維新のふるさと鹿児島市. 鹿児島市観光交流局観光プロモーション課 (2014年4月1日). 2020年2月11日閲覧。
- ^ “日本吹奏楽発祥の地”. myokohji.jp. 妙香寺. 2020年2月11日閲覧。
- ^ “君が代発祥の地”. myokohji.jp. 妙香寺. 2020年2月11日閲覧。
- ^ 『社団法人 日本吹奏楽指導者協会(JBA)平成21年度 事業報告』2010年、6頁 。
- 1 ジョン・ウィリアム・フェントンとは
- 2 ジョン・ウィリアム・フェントンの概要
- 3 栄誉
固有名詞の分類
イギリスの作曲家 | ニック・カーショウ パトリック・ドイル ジョン・ウィリアム・フェントン オリヴァー・ナッセン フランチェスコ・ジェミニアーニ |
幕末の外国人 | マーケイター・クーパー ジョサイア・タットノール ジョン・ウィリアム・フェントン ジョン・ケンドリック パベル・レベデフ=ラストチキン |
アイルランドの作曲家 | ブライアン・ボイデル ジョン・フィールド ジョン・ウィリアム・フェントン ヴィクター・ハーバート ハミルトン・ハーティ |
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