サイイドの範囲とは? わかりやすく解説

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サイイドの範囲

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/21 01:21 UTC 版)

サイイド」の記事における「サイイドの範囲」の解説

イラン周辺イラク中央アジアなどの地域では、特に預言者ムハンマドの娘ファーティマとカリフ・アリーの息子であるハサンフサイン男系(および場合によっては女系含めた)の後裔たちを言う。10世紀末には、サイイドムハンマド一族を指す尊称として使用されていたことが確認されている。編み込んだ2本の髪の房や緑色ターバンなどで、サイイドたちは自らの血統表したサイイド含まれる血族範囲について様々な意見があり、時代地域によって差異がある。初期ムハンマド叔父であるアブー・ターリブの子孫を指していたが、時代が経つにつれてファーティマアリーの間に生まれた2人の子の子孫に限定されていった考えられている。通常サイイド血統父方のみを通して伝えられるとされ、ムハンマド祖先から継承した美徳シーア派民衆的スーフィズム神秘主義)の信奉者崇拝された。ムハンマド精神的な系譜連なることを主張するためサイイド称したスーフィー多く預言者帯び男気futūwa)にあやかってサイイド称する任侠の徒も少なからずいた。サイイドムハンマドアリー父祖から継承するものは美徳といった内面的なものだけでなく、外見にも及ぶと考えられ祖先生き写し(al-shabīh)と仇名された者もいた。 女性であるファーティマ経た変則的な血統継承は、しばしば母系からのサイイド血統相伝が可能であるか否かという議論引き起こし母系からの相伝認められた例もある。中央アジア存在したウズベク国家ヒヴァ・ハン国ブハラ・ハン国コーカンド・ハン国王家19世紀時点サイイド自称していたが、いずれの王家母方通してムハンマド血統継いでいる点を根拠としていた。ファーティマアリー直系子孫を「ムハンマド一族」として特別視する人々ハディース伝承)を取り上げてムハンマド血統女性であるファーティマ介した点の合理化試みたまた、サイイドと非サイイドとの結婚に際して血統釣り合い重視するイスラーム法規定がしばしば問題となり、結婚異議唱えられることもある。 アブドゥルムッタリブ アブドゥッラーフ アブー・ターリブ ムハンマド アリー ジャアファル アキール ファーティマ ハサン フサイン

※この「サイイドの範囲」の解説は、「サイイド」の解説の一部です。
「サイイドの範囲」を含む「サイイド」の記事については、「サイイド」の概要を参照ください。

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