ゴーラール (Gaulard, Lucien)
ゴーラールという人は
ジョン・D・ギッブズとともに世界初の変圧器、ゴーラールとギッブズの変圧器を開発し特許をとる。しかし、彼らの発明には多くの紛争がついてまわる。
ファラデーが電磁誘導を発見してから多くの発明家がファラデーの電磁誘導を利用する。しかしそれらはアーク灯の火花誘発装置としてのもので、電力輸送のための”変圧器”と呼べるものではなかった。
ゴーラールの主な経歴
1882年、ゴーラールとギップスの変圧器を開発する。 電力輸送を目的とした初の変圧器であり、1884年のトリノ博覧会では5000[V]で40[km]の送電を実現した。 しかし、この変圧器には欠陥があった。一つは電源に対して各変圧器の一次側がすべて直列に接続されること。 もう一つは変圧器鉄心にエアギャップがあること。電圧は安定せず、効率もよいとはいえなかった。
フランス人ゴーラールが変圧器を開発したのはロンドンであった。 ロンドンの電灯法には「電気供給事業者はいかなる相手に対しても、特定の電球を指定する権利を有さない」旨の条文があり、 当時の白熱電球の仕様は48[V]~91[V]までさまざまであった。 彼らの発明により電気の使用者はあらゆる電圧を使えるようになったし、供給者は送電電圧をあげることができた。
当時の変圧技術はアーク灯放電のためのものであり、変圧器一次側は直列に接続されるのが一般的であった。 また、エアギャップについては変動する負荷に対応するための配慮ということらしい。 のちにこの変圧器はフェランティやスタンリーに改良され、フェランティとは特許を争う裁判になった。
固有名詞の分類
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