クセノポンのソクラテス像とは? わかりやすく解説

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クセノポンのソクラテス像

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/29 00:35 UTC 版)

ソクラテス」の記事における「クセノポンのソクラテス像」の解説

ソクラテスの思い出』(以下『思い出』と略)でクセノポン繰り返し強調しているのは、ソクラテスは「神々目に見えないと言う理由信じない者は、自分の心も目に見えないのであるということ忘れている」としている。クセノポンソクラテス態度キリスト教の伝統神秘主義に近い。 この書でのダイモニオンについてのソクラテス解説キリスト教聖霊論に非常に類似している。また、最高善」というものについては、ソクラテスが「人間結局のところ何が最善なのか知り得ないのだから」と言って神々にただ「善きものを与えたまえ」と祈るように勧めたという逸話キリスト教主祷文通じる。根本的に違うのは、「敵を愛せよ」というナザレのイエス教えソクラテスにおいてはあたかも意図的あるかのように全く逆さま書かれている点である(イエス時代ソクラテス時代の約四百年後)。これは、戦争参加もしたソクラテス根本姿勢アテナイ民主制伝統的価値観依拠していることによるのであり、この点においてソクラテスナザレのイエスよりも孔子引き寄せて評価する立場もある。概して思い出』におけるソクラテスプラトン登場人物としてのソクラテスよりも明瞭に宗教的人物である。 クセノポンは、ソクラテス自分裁判訴えられたと知るとすぐさま反論組み立て始めたが、ダイモニオンがそれを制止したと書いている。 ストア派創始者であるキティオンのゼノン商人時代書店で『思い出』に出会ったことから哲学の道入った一般にストア派におけるソクラテス影響プラトンではなくクセノポン通じてのものである

※この「クセノポンのソクラテス像」の解説は、「ソクラテス」の解説の一部です。
「クセノポンのソクラテス像」を含む「ソクラテス」の記事については、「ソクラテス」の概要を参照ください。

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