カウンター・ヒューミント
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 13:41 UTC 版)
カウンター・ヒューミントは組織内において、敵のスパイまたは二重スパイとして活動するヒューミントの源泉の発見、または敵のヒューミントの源泉となりそうな個人の発見の双方を扱う。カウンターインテリジェンスの幅広いスペクトラムに関連するもうひとつのカテゴリーがある。なぜ個人がテロリストとなるのかということである。 MICEとは、 Money(金) Ideology(イデオロギー) Compromise (or coercion)(ハニートラップのような罠に嵌めることによって弱みを握り、意のままに動くことを強いること(?)) Ego(欲求) の頭字語であり、人々が裏切りや機密資料の公開、敵への作戦の漏洩、またはテロリスト集団に加わるような行為を行う最も普遍的な理由を表している。それゆえ、これらの領域におけるリスクのために信頼のある人物が経済的なストレスを抱えているかどうかや極端な政治思想に傾倒していないかどうか、恐喝に対して脆弱であるかどうか、周囲から認められるために過度な欲求を持っているかまたは批判に対して不寛容であるかについて監視することは有意義である。もし幸運であれば、問題を抱えている職員をいち早く見つけ、彼らを思いとどまらせるための支援が提供され、スパイ行為を回避するだけでなく、有用な職員として活用することができる。特定の事例におけるスパイ行為の動機を参照。 時には、アール・エドウィン・ピッツの事例のように、予防と中立化の任務が重なることもある。ピッツは機密情報をソビエト、ソビエト連邦の崩壊後にはロシアに売り渡したFBIのエージェントであった。ピッツはロシアのFSBのエージェントのふりをしたFBIのエージェントとしてふるまうよう打診され、彼はFBIに対する背任の容疑によって逮捕された。彼の活動は、彼がFBIのエージェントであった頃に感じた悪い扱いを背景とした、金と欲求の双方が動機であると思われた。彼に言い渡された刑罰により、彼は知っている外国のエージェントについてFBIにすべて話すよう要求された。皮肉なことに、彼が話したロバート・ハンセンによって容疑をかけられた行為は、その時点では深刻に受け止められていなかった。
※この「カウンター・ヒューミント」の解説は、「防諜」の解説の一部です。
「カウンター・ヒューミント」を含む「防諜」の記事については、「防諜」の概要を参照ください。
- カウンター・ヒューミントのページへのリンク