エクストラドーズドPC橋とは? わかりやすく解説

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エクストラドーズド橋

(エクストラドーズドPC橋 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/22 23:05 UTC 版)

小田原ブルーウェイブリッジ
トゥインクル・湾岸木曽川橋(最大支間長:275 m)
徳之山八徳橋
日本・パラオ友好の橋

エクストラドーズド橋(エクストラドーズドきょう、extradosed bridge、大偏心外ケーブル)は、プレストレスト・コンクリート橋の形式のひとつで、主塔と斜材により主を支える外ケーブル構造による橋梁形式である[1][2]

1994年平成6年)竣工の小田原ブルーウェイブリッジが世界初とされている。また、2000年(平成12年)にはフィンバック構造の鳴瀬川橋梁2001年(平成13年)には北海道森町の望景橋で、偏心ケーブルが橋梁下部に飛び出す工法なども施工されている。

特徴

通常、外ケーブルの構造では、外ケーブルは主桁内部に配置される。これに対し本形式では、主塔を設けて主桁上面にも外ケーブルを配置して斜材とし、これにより主桁を支える構造となっている。

外観的にはPC斜張橋に似ているが、本形式の挙動は吊り構造よりも一般の桁橋に近く、斜張橋に比べ主桁の剛性が大きくなっている。また、外観上の違いとしては、主塔が低く、斜材の角度が水平に近いことが特徴である。斜材の角度を小さくすることにより、変動荷重(主として交通荷重)による斜材の応力振幅変形)を抑えることができる。したがって、斜張橋に比べ斜材の疲労強度が大きく、斜材の張力を大きく設定できることから、材料を軽減しコストダウンを図ることができる。一般には、支間200 m以下の場合、コスト面で斜張橋より本形式が有利である。

特殊形状として、上部に飛び出したケーブルをコンクリートで固めるフィンバック橋(斜版橋)、あるいは、桁下部にケーブルが飛び出した構造なども施工されている。

主な橋梁

脚注

  1. ^ a b c d e エクストラドーズド橋”. 三井住友建設. 2022年10月13日閲覧。
  2. ^ 「エクストラドーズド橋で耐震補強が頓挫」『日経コンストラクション』2022年8月20日号、日経BP、16頁。 
  3. ^ “県、補修費3億円計上 雪沢大橋ケーブル破断 架設完了前から損傷”. 北鹿新聞. (2011年12月10日). http://www.hokuroku.co.jp/thismonth/20111210.html 2011年12月25日閲覧。 
  4. ^ 雪沢大橋ケーブル破断への対応と今後の維持管理について - 国土交通省・平成26年度 東北地方整備局管内業務発表会(平成26年度 / 2016年8月19日閲覧)



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