ウツス

デジタル大辞泉

うつ・す【写す】

読み方：うつす

［動サ五（四）］《「移す」と同語源》

１ 文書・絵などを元のとおりに書き取る。まねてそのとおりに書く。転写する。模写する。「手本を—・す」「友達のレポートを—・す」

２ ある物をまねてそのとおりの形につくる。模造する。「竜安寺(りょうあんじ)の石庭を—・した庭」

３ 見聞したことを文章や絵で表現する。描写する。「情景を—・す」

４ 写真や映画に撮る。撮影する。「花を—・す」

[可能] うつせる

うつ・す【映す】

読み方：うつす

［動サ五（四）］《「移す」と同語源》

１ 反射や投影などによって物の形や姿を他の物の表面に現す。「鏡に姿を—・す」

２ 映像をスクリーンやブラウン管などの上に現し出す。映写する。「スライドを—・して見せる」

３ ある物事の影響を他のものに現し示す。反映する。「当時の世相をよく—・している歌謡曲」

[可能] うつせる

うつ・す【移す／^▽遷す】

読み方：うつす

［動サ五（四）］

１ 位置や地位を変える。他の所へ持っていく。また、中身を別のものに入れ替える。「住まいを—・す」「首都を—・す」「庶務課に—・す」「小皿に—・す」

２ 目の向きや関心の対象を変える。「視線を—・す」「別の相手に心を—・す」

３ 時を過ごす。時間を経る。「時を—・さず決行する」

４ 伝染させる。「風邪を—・される」

５ 色や香りを他の物にすりつけて染み込ませる。「花をすって布地に色を—・す」

６ 物事を別の段階に進める。「計画を実行に—・す」

７ （遷す）神仏の座所を動かす。また、分けて他の所に祭る。「伏見稲荷を—・して守護神とする」

８ 物の怪(け)を寄坐(よりまし)にのりうつらせる。

「物の怪にいたう悩めば、—・すべき人とて」〈能因本枕・三一九〉

９ 高貴の人を流罪にする。

「いかでか我が山の貫首をば、他国へは—・さるべき」〈平家・二〉

[可能] うつせる