ウサギの島
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/04 02:04 UTC 版)
Clip 島内にあるうさ耳オブジェ 「大久野島のうさぎ」も参照 島に生息する野生ウサギは全てアナウサギ(世界・日本の侵略的外来種ワースト100にも指定されている)である。戦前および戦中、毒ガスの動物実験用にウサギが飼われていた。戦中・戦後には食用にされたという。ただし戦後の毒ガス関連処理の際に全羽殺処分されたため、当時のウサギの子孫はいない。現在生息しているウサギは、1971年に地元のある小学校で飼われていた8羽が放されて野生化し、繁殖したという説が最有力である。きっかけは国民休暇村になった際に島のマスコット的な存在として動物を入れようという話になり、サルやシカなど検討された中でウサギに決まったという。ウサギの数は大久野島ビジターセンターによると2007年での調査では約300羽であったが2013年には約700羽となり、現在も年々増加しているとみられ、2018年時点では900羽を超えている。 ブーム以前は、島の存在はほぼ地元広島県民にしか知られていなかったこともあり、2001年時点での休暇村宿泊施設利用率は50%以下であった。特にウサギの島として日本のみならず海外にまで知られることになったのは2010年代以降のことである。きっかけは干支が卯だった2011年に日本のメディアが紹介したことや、同年に日本の旅行会社が国内外向けにウサギをテーマとした旅行プランを企画したことなどであった。その後2013年から2014年頃に海外のニュースサイトが動画付きで紹介したり、島を訪れた外国人が動画サイトに投稿したりしたことで、国際的にも「ウサギの島」としての知名度が一気に上がった。年間来島客は2010年度で約152,000人だったが2014年に約186,000人、外国人に至っては2013年で378人、2014年5,564人、2015年17,215人と大幅に増えている。2017年の来島者総数は約36万人に達した。 竹原市は、同市内の観光名所・竹原町並み保存地区にも外国人観光客を呼びこもうと、セットでの観光展開を目指している。
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