イソッタ・フラスキーニ デルタ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/06 07:28 UTC 版)
イソッタ・フラスキーニ デルタ(Isotta-Fraschini Delta )は、第二次世界大戦に先立ってイソッタ・フラスキーニにより製造された12気筒 倒立V型の空冷エンジンである[1]。
設計と開発
通常後側のシリンダーが冷却不足となりやすい大型の空冷エンジンにあって、デルタはかなり珍しい直列のシリンダーブロックを採用したエンジンであった[2]。このエンジンは通常の型で750 hpの出力を発生したが、その他には900 hpまで増強された型もあった。デルタは幾つかの量産機種や先進的な試作機に搭載されたが広範囲には使用されなかった。
このエンジンは、エンジン後部の出力軸により駆動される2本のオーバーヘッド・カムシャフトで作動するポペットバルブといった幾つかの先進的な技術的特長を有していた。片側のシリンダーバンクはもう一方のものと対称になっており、排気ポートがエンジンの内側に向けて配置されることで排気管はエンジン・ナセルの下で纏められていた。
要目
(デルタ R.C.35 IS)
- タイプ:空冷 60度 倒立V型エンジン 12気筒
- ボア×ストローク:132 mm × 160/165 mm, with main and articulated rod
- 排気量:26.685 L
- 全長:2,000 mm
- 全幅:840 mm
- 全高:883 mm
- 乾燥重量:510 kg
- 動弁機構:2ポペットバルブ/気筒、ソジウム封入排気バルブ、DOHC
- スーパーチャージャー:1段1速遠心式スーパーチャージャー、ギヤ比 9.8 : 1
- 燃料供給方式:4 * イソッタ=フラスキーニ ダウンドラフト・キャブレター
- 燃料種別:80/87 オクタン ガソリン(航空機用ガソリン)
- 潤滑方式:ドライサンプ、2スカベンジポンプ、1圧送ポンプ
- 冷却方式:空冷
- 馬力:770 hp/2,600 rpm 離昇、750 hp/2,600 rpm/4,000 m、減速ギヤ比 0.64 : 1
- 排気量馬力:0.75 hp/in³ (34.1 kW/L)
- 圧縮比:6.4 : 1
- 燃料消費率:270 グラム/hp*hour 最良、250 グラム/hp*hour 巡航 (70 %)
- 重量出力比:1.485 hp/kg (0.67 hp/lb)
関連項目
出典
脚注
参考文献
- Gunston, Bill. World Encyclopedia of Aero Engines. Cambridge, England. Patrick Stephens Limited, 1989. ISBN 1-85260-163-9
- Jane's Fighting Aircraft of World War II. London. Studio Editions Ltd, 1989. ISBN 0-517-67964-7
「イソッタ・フラスキーニ デルタ」の例文・使い方・用例・文例
- その川の河口は広大なデルタ地帯である
- コモディティマーケットで活発な投資家は、デルタヘッジのコンセプトに明るいものと思われる。
- もしデリバティブ商品に投資するなら、「デルタ」の概念を理解しておくべきだろう。
- 先端が頂点になっている、三角形の、または大文字のデルタ記号を連想させるさま
- ネアンデルタール人に関するものであるか、属しているか、似ているさま
- ネアンデルタール人の頭蓋骨
- 南中国のチュー・チャン・デルタの都市
- アマゾン・デルタのブラジル北部の港市
- ユーフラテス・デルタとペルシャ湾とアラビア砂漠の間に位置するメソポタミアの古代地域
- ミシシッピ川デルタ
- ナイル川デルタ
- ネアンデルタール人に似ているがアフリカに住んでいた原始のヒト科
- 大文字のデルタのような形の単葉
- コルチゾールの脱水素化されたアナログ(商標名オラソン、デルタゾン、Liquid Pred、Meticorten)
- ネアンデルタール人の期間
- メコンデルタというベトナムの地域
- デルタフォースという,テロリストの制圧と人質の解放という特殊作戦を任務とするアメリカ軍の軍事組織
- 河口デルタという地形
- ネアンデルタール人という化石人類
- デルタ翼という,飛行機の翼
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