イギリスの讃美歌
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イギリスの讃美歌の源流は、ラテン語聖歌とイギリス古来の宗教的民謡とドイツの讃美歌と英訳聖書である。18世紀の始めに、アイザック・ウォッツによって最初の讃美歌集が出版されると、次々に讃美歌が発表された。 ヘンリー8世の宗教改革から1700年までが、イギリス讃美歌史の第1期である。16世紀中ごろ、ヘンリー8世の付き人であったスタンホールドとその弟子ホプキンズによる『旧訳詩篇歌』と17世紀の終わり頃に、テイトと宮廷牧師プレイディーが作成した『新訳詩篇歌』が出た。これらは、一般社会に流布した。 1700年からの100年間を第2期とする。アイザック・ウォッツによって創作讃美歌がブームになった。メソジスト運動が起こり、チャールズ・ウェスレーが信仰体験を讃美歌にした。それに神学的に対抗してカルバン系の詩人も現れた。この時期の讃美歌の特徴は、非国教会教徒による作であることと、主観的、体験的が讃美歌であることである。この時期の有名な作家に、トップレディー、ジョン・ニュートン、クーパー、フォーセットなどがいる。 英国国教会が、オックスフォード運動を中心として活気付いた1800年以降が第3期である。国教会派の歌人を中心に進展した。特に、ユニテリアン派とスコットランド長老派は、優れた歌人を多数輩出した。この時代の作者には、レジナルド・ヒーバー、ライト、ベアリング・グールド、ジェームズ・モントゴメリ、バウリング、ホレイシャス・ボナー、マセスンなどがいる。 現代では、1970年代以降、グラハム・ケンドリックなどが、コンテンポラリー・ワーシップ・ミュージックの新しい賛美を開拓している。
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