より発展的な定式化とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 辞書・百科事典 > ウィキペディア小見出し辞書 > より発展的な定式化の意味・解説 

より発展的な定式化

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/20 04:19 UTC 版)

ガロア理論」の記事における「より発展的な定式化」の解説

抽象代数学においては方程式その分解体という具体的な対象を一旦放棄して抽象的に定義された体の代数的拡大取り扱うことになる。上と同様に拡大体自己同型部分群の間の対応がうまくいくように、分離性正規性とよばれる二つ条件要求される。この二つ満たすような拡大ガロア拡大 (Galois extension) と呼ばれる一般に体 K の有限分離拡大の「合併」として K の分離閉包 K sep考えられる。K sep正規部分拡大 L の自己同型で K の元を固定しているもの全体 Gal(L/K) は L に含まれる K の有限分離拡大ガロア群射影極限となっている。Gal(L/K) は各点収束位相について位相群となり、L の中間体のなす系と、Gal(L/K) の閉部分群たちのなす系との間に同値性成り立つ。 体 K に対しその絶対ガロア群 GK = Gal(K sep/K) が推移的かつ連続作用する有限離散空間 X が与えられたとする。このとき X から K sep への写像空間 (Ksep)X に対すGK作用 ( g , f ) [ x ] = f ( g − 1 x ) {\displaystyle (g,f)[x]=f(g^{-1}x)} が考えられる。この作用の下で固定されている写像たちのなす部分代数は、X の任意の一点固定部分群に関する K sep不変部分体同型になる(X の点の取り替えは K sep の中での共役部分体取り替え対応する)。X への作用推移性を外すことは K の有限分離拡大体の代わりに K 上の有限エタール代数考えることに対応し、こうして K 上の有限エタール代数のなす圏と GK連続作用する離散有限空間のなす圏との間の反変圏同値得られる。これを出発点としてアレクサンドル・グロタンディークによるガロア理論圏論定式化得られるグロタンディークのガロア理論において古典的なガロア理論次のように理解される。K上のエタール代数アフィンスキーム Spec(K) の上エタール層を表しており、埋め込みK → K sep対応するSpec(K sep) → Spec(K) が表す「点」でのファイバーをとることに対応する関手 FKsep: A → HomK(A, K sep) が、圏同値 : Spec(K) 上のエタール層の圏 EtK ≡ G が連続的に作用する集合の圏 BGひき起こしている。また、絶対ガロア群はこのファイバー関手自己同型群として実現されており、特定の公理満たしている関手 F K s e p : Et K → ( S e t s ) {\displaystyle \operatorname {F} _{K^{\mathrm {sep} }}:\operatorname {Et} _{K}\to (\mathrm {Sets} )} からガロア群復元できること分かるまた、上の圏同値によって、体 K上の ガロアコホモロジーは、Spec(K) 上のエタール・コホモロジー理論同値となる。

※この「より発展的な定式化」の解説は、「ガロア理論」の解説の一部です。
「より発展的な定式化」を含む「ガロア理論」の記事については、「ガロア理論」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「より発展的な定式化」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ


このページでは「ウィキペディア小見出し辞書」からより発展的な定式化を検索した結果を表示しています。
Weblioに収録されているすべての辞書からより発展的な定式化を検索する場合は、下記のリンクをクリックしてください。
 全ての辞書からより発展的な定式化を検索

英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「より発展的な定式化」の関連用語

より発展的な定式化のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



より発展的な定式化のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのガロア理論 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2024 GRAS Group, Inc.RSS