やななのプロモーション
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「ひとひとの会」の記事における「やななのプロモーション」の解説
柳ケ瀬商店街の非公式キャラクターである「やなな」は、低迷する柳ケ瀬の活性化を目的に佐藤が2008年7月に生み出した。「柳ケ瀬商店街にある人魚像が魔法でゆるキャラに変えられた」というエピソードを持つためマーメイドをイメージした衣装を身に着け、頭にはアーケード型の段ボール箱をかぶっている。佐藤の「お金をかけなくても知恵を絞れば柳ケ瀬のファンをつくれる」との信念から、1万円の制作費で作られた。当初は佐藤がやななに同行し、ステージにも上がっていたが、「支援するはずの自分が表に出過ぎてはまずい」と感じ、この役割をひとひとの会に所属していた女子学生に任せるようになる。彼女たちはマネージャーや秘書、広報の肩書きでやななの活動を支えた。 活動を始めた頃は容姿に対して「こんなキャラクターで売れるわけない」と酷評を受け、柳ケ瀬商店街からでさえ賛同を得ていた訳ではなかった。佐藤も、最初は商店街に受け入れられなくてもよいと、やななを商店街の「非公式キャラクター」とした。しかし、2009年のゆるキャラランキングで突然1位となる。これは「地方の人は、東京ではやったものをかっこよく感じる傾向がある。だから、最初は東京にばかりリリースを流し続けて、ヒットを狙った」という佐藤の戦略によるものであった。地元でも、柳ケ瀬商店街で行われていた「お散歩」やステージイベント、新聞の連載、ラジオのレギュラー番組、SNS、やななをデザインしたスイーツの販売などを通じてファンを増やしていく。そして翌2010年から開催されたゆるキャラグランプリでも上位を獲得し続けた。 このように人気を維持する中、2012年7月に佐藤は突然やななの2013年3月31日での引退を発表する。これは「やななが20年後も同じように活動を続けるのは非現実的。期限を決めて、活動のピークで終わらせることは以前から決めていた。本人もすごく寂しいが、ずるずる活動を続けるのは結果的に商店街にとってマイナスになる」「(人気の絶頂で引退した)山口百恵さんのようにいなくなるのが、やななを伝説のような形にできるのでは」という理由によるものであった。活動を始めた翌年の2009年頃から既に引退について考えており、当初は2011年の年末に引退する予定であった。しかし岐阜県のときどき商工労働部長就任や岐阜市からの住民票の交付など行政の支援があったため、予定より活動期間を延長していた。この年の6月30日と7月1日に柳ケ瀬商店街で行われた「全国ゆるキャラ大集合」で12万人を動員し、「各商店がやればできることを自覚したことで、役目を果たしたと引退を決意した」という。そして2013年3月30日、31日に柳ケ瀬商店街でやななの引退イベントが行われ、やななの活動に幕が下ろされた。
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