アンモニウムフルオリド
フラモン
フッ化アンモニウム
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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/30 09:32 UTC 版)
| フッ化アンモニウム | |
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Ammonium fluoride |
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別称
Neutral ammonium fluoride
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| 識別情報 | |
| CAS登録番号 | 12125-01-8 |
| PubChem | 25516 |
| ChemSpider | 23806 |
| UNII | 4QT928IM0A |
| EC番号 | 235-185-9 |
| 国連/北米番号 | 2505 |
| ChEBI | |
| RTECS番号 | BQ6300000 |
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| 特性 | |
| 化学式 | NH4F |
| モル質量 | 37.037 g/mol |
| 外観 | 白色の結晶性固体 吸湿性 |
| 密度 | 1.009 g/cm3 |
| 融点 | 100 °C, 373 K, 212 °F (分解) |
| 水への溶解度 | 83.5 g/100 ml (25 °C) [1] |
| 溶解度 | アルコールにはわずかに溶けるが、液体アンモニアには溶けない。 |
| 磁化率 | −23.0×10−6 cm3/mol |
| 構造 | |
| 結晶構造 | ウルツ鉱型構造 |
| 危険性 | |
| 安全データシート(外部リンク) | ICSC 1223 |
| GHSピクトグラム | |
| GHSシグナルワード | 危険(DANGER) |
| Hフレーズ | H301, H311, H314, H330, H331 |
| Pフレーズ | P260, P261, P264, P270, P271, P280, P284, P301+310, P301+330+331, P302+352, P303+361+353, P304+340, P305+351+338, P310 |
| NFPA 704 | |
| 引火点 | 不燃性 |
| 関連する物質 | |
| その他の陰イオン | 塩化アンモニウム 臭化アンモニウム ヨウ化アンモニウム |
| その他の陽イオン | フッ化ナトリウム フッ化カリウム |
| 関連物質 | フッ化水素アンモニウム |
| 特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。 | |
フッ化アンモニウム(フッかアンモニウム、Ammonium Fluoride)とは、フッ化水素とアンモニアとの塩である。正塩と水素塩とが存在し、後者はフッ化水素アンモニウム(フッかすいそアンモニウム、Ammonium Hydrogenfluoride)と呼ぶ。
性質
フッ化アンモニウムは、N‐H…F の強い水素結合ため、一般のハロゲン化アルカリMXと異なる構造を取る。屈折率は1.315.水によく溶けやや潮解性を示す。エチルアルコールに微溶、アセトン、液体アンモニアに不溶。 有毒であり、ガラスを侵すため、ポリエチレン容器に保存する。
合成
製法は氷冷したフッ化水素酸にアンモニアを通じて析出させるか、塩化アンモニウムとフッ化ナトリウムの混合物または硫酸アンモニウムとフッ化カルシウムの混合物を加熱し、昇華させて得る。
100℃以下の加熱により大部分は次のように熱分解するので水溶液を濃縮しても正塩は晶出しない。
-
2NH
4F → NH+
4 + HF−
2 + NH
3
用途
医療用、金属の表面処理剤、発酵工業におけるホースや導管等の消毒用、あるいは木材の防腐用に使われる。
参考文献
- 長倉三郎 ほか(編)『岩波理化学辞典』第5版 CD-ROM版、岩波書店、1999年。ISBN 4-00-130102-4
- 藤本昌利『世界大百科事典』CD-ROM版、平凡社、1998年。ISBN 978-4582040029
出典
- ^ “Ammonium Fluoride” (英語). pubchem.ncbi.nlm.nih.gov. 2025年4月30日閲覧。
関連項目
ふっ化アンモニウムと同じ種類の言葉
- ふっ化アンモニウムのページへのリンク
