チオグリコール酸アンモニウムとは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 学問 > 化学物質辞書 > チオグリコール酸アンモニウムの意味・解説 

チオグリコール酸アンモニウム

分子式C2H7NO2S
その他の名称Ammonium=mercaptoacetate、Thioglycollic acid ammonium
体系名:メルカプト酢酸アンモニウム、チオグリコール酸アンモニウム、アンモニウム=メルカプトアセタート


チオグリコール酸アンモニウム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/05/02 07:30 UTC 版)

チオグリコール酸アンモニウム
識別情報
CAS登録番号 5421-46-5
ChemSpider 20239
特性
化学式 NH4+HSCH2COO
モル質量 109.15 g/mol
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

チオグリコール酸アンモニウム(チオグリコールさんアンモニウム、ATG)とは、チオグリコール酸アンモニア水中和したもので、チオグリコール酸の塩類の一つである。チオグリコール酸単品と比べると危険性は低い。パーマ液に配合されるほか、錆落としなどの洗浄剤として利用される。

概要

ケラチン蛋白質に含まれるシスチンジスルフィド結合メルカプト基に還元することで切断する。これにより蛋白質を分解する。

パーマで使用される還元剤の中では、ウェーブ効率がかなりよいとされる。ただし、パーマ液には還元剤以外にもアルカリ剤が一緒に含まれているので、ウェーブ効率は還元剤の濃度やアルカリ剤の種類によっても変わってくる。チオグリコール酸アンモニウムは安定性が高いため、高pH(高アルカリ)で効果の強い薬剤を作ることができる。

アンモニアの揮発性が高いため、1剤放置中の時間経過によりpHが低下するので過剰反応がおきにくいが、揮発したアンモニアにより刺激臭がする。

ウェーブパーマや縮毛矯正など、強い還元剤が必要な際によく使用される。また、陥入爪の治療薬として治験が進められている[1]

その他、除錆剤や自動車のホイールなどの粉除去剤としても用いられる。鉄粉の付着原因となっている還元することで溶かし、鉄粉を分離させる。この際、ブレーキダストは紫色に変色するため、洗浄の目安となる。

脚注

参考文献

  • 『ヘアサイエンス』、[要ページ番号]頁。 

関連項目




英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「チオグリコール酸アンモニウム」の関連用語

チオグリコール酸アンモニウムのお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



チオグリコール酸アンモニウムのページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
独立行政法人科学技術振興機構独立行政法人科学技術振興機構
All Rights Reserved, Copyright © Japan Science and Technology Agency
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアのチオグリコール酸アンモニウム (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS