ちん‐きん【沈金】
読み方:ちんきん
漆器の装飾技法の一。漆を塗った面に毛彫りで文様を施し、その彫り溝に金箔や金粉を押し込むもの。中国では鎗金(そうきん)とよび、日本へは室町時代に伝わった。現在、石川県輪島市・秋田県湯沢市川連(かわつら)などで行われている。沈金塗り。沈金彫り。
ちん‐きん【賃金】
沈金
名称: | 沈金 |
ふりがな: | ちんきん |
芸能工芸区分: | 工芸技術 |
種別: | 漆芸 |
認定区分: | 各個認定 |
指定年月日: | 1999.06.21(平成11.06.21) |
解除年月日: | |
指定要件: | |
備考: | |
解説文: | 沈金は漆芸の加飾(装飾)技法であり、漆の塗面に文様を彫り、漆を摺り込んで金箔や金粉などを窪みに埋めるものである。中国では鎗金【そうきん】(〓金、創金)と呼ばれ宋代から行われていた技法で、室町時代にはわが国でも始められたと考えられ、近世以降、特に石川県輪島では高度な発達をみた。 彫刻技法には線彫、点彫、片切【かたぎり】彫、コスリ彫等の種類があり、刻文には箔置き、粉入れ等を施すほか、素彫りのままで仕上げるものもある。彫刻には、沈金刀【とう】(沈金鑿【のみ】)と呼ばれる彫刻刀が用いられ、沈金刀にも表現に応じて工夫が加えられる。従来は線彫を主とする技法であったが、近現代には片切彫、点彫などの手法が考案され、筆意や立体感、ぼかしなどの多彩な表現が行われるようになった。現在、各種の彫刻技法を組み合わせた、芸術性豊かな表現が行われている。 沈金は、芸術上価値が高く、工芸史上重要な地位を占める漆芸技法である。 |
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