その音楽と人物
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/30 06:43 UTC 版)
ある音楽関係者は、安井正規が電子オルガンで音楽を奏でる姿そのものが芸術的であるとし「画(え)になる演奏」と評した。また、風景や空間がまるで彼の演奏に共鳴・呼応するかのような錯覚さえ覚えるものもいるという。以上は、少年期から兼ね備えている彼の演奏の特質と言えよう。そうした安井正規の演奏の劇的な一瞬をとらえた写真も様々な人々の手により撮影されている。とある中学校芸術観賞会では、曲間に客席で男子生徒が彼の演奏の素振りを真似していた。「あんな風に演奏してみたい」という素直な気持ちの現れではないだろうか。はじめてその演奏に触れた者の中には、「痺れた」「雷に打たれたようだ。」という感想を持つものも少なくなく多くの人々に電子オルガンという楽器を通してある種のインスピレーションや気付きを与えている。芸術家にありがちな神経質で気難しいイメージはなく、本人は比較的大らかな性格であると自負しているがその華麗な演奏と親しみやすいキャラクターとのギャップを感じるものも多い。演奏される楽曲の多くは、説明の必要がない明快なもので音楽とともに発せられる言葉も簡潔である。これは初期から「真善美とは、明快なり」を信条に持つ一貫した彼のスタイルで老若男女を問わず多くの層の人々を魅了し共感を得ている。美辞麗句で飾り立てなくとも成立する音楽家の一人と言えよう。
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