その音だけ強いことを表すもの
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/19 03:04 UTC 版)
「強弱法」の記事における「その音だけ強いことを表すもの」の解説
俗に「アクセント記号」と称される。 フォルテピアノ 強く、すぐに弱く フォルテで演奏してすぐにピアノにする。音が出たあとで音強を変えられる楽器では、音の出だしを強く、一定時間その音強を保って、その後急に弱くする。 スフォルツァンド(スフォルツァート) その音を強く 特に打楽器のロール・トレモロでは、指定が無いときは最初の数打を特に強く、後はフォルテで続ける。 フォルツァンド(フォルツァート) リンフォルツァンド(リンフォルツァート) マルカートアクセントアッチェント その音を強く 音符の上にも下にも付けられる 音が出たあとで音強を変えられる楽器では、音の出だしを強くし、その後だんだん弱める。(クラシックでは上、下に開いているアクセントは横に開いているアクセントよりも強く鳴らすことが多い。) 音符の上に付ける場合の記号 音符の下に付ける場合の記号 音符の上にも下にも付けられる 音が出たあとで音強を変えられる楽器では、音の出だしを弱く、少し経ってからだんだん強くし、その後だんだん弱める。 アクセントとは、その音を何かしらの方法で目立たせることにより、その音を引き立たせることができるような変化を付けるという意味である。場合によっては音量よりも、テヌート(に近い)奏法やスタッカート(に近い)奏法を使用することでアクセントとなることもあり得る。 と では、元来同じ意味であるが、作曲家によっては、使い分けていることがある。その場合、多くは により強い強勢を求める。ただし はスタッカーティシモ()と非常に誤解しやすいため、避けられることがある。一方で、 は、短いディミヌエンド()と混同されやすく、シューベルトやベートーヴェンにおいては、それらが混同された楽譜が出版されている。 は、発音後に音量の強弱の付けられる楽器において、ロマン派頃から楽譜に見受けられるようになった記号である。ロベルト・シューマンは、その表現が不可能なピアノの楽譜にさえ、この記号を付けることを好んだ。日本の合唱の楽譜においては、作曲家の三善晃が好んでこの記号を使用したため、「三善アクセント」と呼ばれることが多い。
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