その後の広報
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/01 15:26 UTC 版)
2008年4月、動物園はいつかフロッケが人間に依存せず同種の仲間と共存できる日が来ることを願って、人間がフロッケに接触するのを減らした。飼育係からの自立が進んだフロッケはしばしば1人で楽しく遊んでいると報告された。フロッケには子供の噛み輪(輪型おしゃぶり)に似たプラスチック製の模型が与えられた。これは彼女の畜舎のドアの内側にあるバーに結び付けられ、休憩時にしゃぶれるようになっていた。模型をしゃぶるとフロッケの鼻は曲がってみえるようになった。彼女の鼻が元に戻るにはしばらくかかった。 フロッケが6ヶ月になると、1日あたりの餌として1キログラムの牛肉を中心に各種の野菜、1リットルの仔イヌ用ミルクが与えられており、体重は45キログラムで順調に成長していると報告された。動物園に勤める獣医であるベルンハルト・ノイロール (Bernhard Neurohr) は「フロッケはブドウ、メロン、キウイフルーツ、ナシがとても気に入っている」と述べ、特にバナナが好きだと付け加え彼女の甘いもの好きに注意を促した。 2008年5月、国際連合環境計画のアヒム・シュタイナー事務局長がフロッケの公式な後援者になった。後援者になることでシュタイナーはニュルンベルク動物園の地域の気候保護への努力を認め、「ニュルンベルクのホッキョクグマの仔フロッケの『代父』になるよう頼まれて嬉しい。フロッケが存命の内に世界的にグリーン経済が実現できることを心から願っている」と述べた。 2008年6月、フロッケが主役の新たなポスターキャンペーンが発表された。目的は地球の気候を守るために個人ができることを大衆にさらに広めることだった。ニュルンベルク動物園は市の都市圏と協力して後援し、ポスターにはフロッケと「Klimaschutz beginnt vor Ort」(訳:気候保護は家庭から始まる)という文句が描かれていた。動物園はポケットサイズのフロッケを描いたパンフレット「気候保護の小さなガイド」も出版した。これは来園者に自分達が排出している二酸化炭素の量を減らす方法を教えるものだった。同年9月、ニュルンベルク動物園は昨年より2カ月早く来園者数が100万人に到達したと発表した。フロッケの人気でこの年のチケットの売り上げは伸びたが、予想よりは低かった。同月、フロッケの体重が60キログラムになったこと、彼女はもはや昼休みに厩舎に戻らず、一日中外の飼育場所にいる予定であることが公表された。
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