その他のハウリング
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/05/03 06:03 UTC 版)
レコード再生において、再生音の振動がスピーカから床や机などを経由してレコードプレーヤーに伝わり、カートリッジにまでその振動が及んだ場合、マイクと同様に正帰還が発生することがある。 エレクトリックギターやエレクトリックベースにおいて、アンプの出力(演奏音)がボディや弦と共振し、ピックアップから検出されると正帰還が起きる。これを利用して意図的にハウリングを起こさせるフィードバック奏法がある。このフィードバックで得られる音の周波数(音程)が高くなり過ぎると耳障りな音になるので、ハウリングと読んで区別する。また、弦が振動しなくともピックアップ内のコイルが振動すると、ハウリングを起こし易い。この対策として、コイルを蝋に漬けて固める手段がある。高価なピックアップではよく行われている方法だが、音色も変わるのであえて蝋漬けしていない商品もある。 建築音響において、スピーカ等の発声と部屋の固有振動数が共振することをハウリングまたは「音が回る」と表現することがある。 テレビあるいはラジオの生放送に於いて、スタジオから視聴者(聴取者)に電話を架けるとする。視聴者がその放送の音声を聞ける状況にある場合、受話器がその音声を拾ってスタジオに返すと、正帰還が発生したり、エコーがかかっているように聞こえたり、あるいはSFの効果音のような音が発生することがある。このようなとき、しばしば司会者が「テレビ(ラジオ)の前から離れてください」「音量を下げてください」と指示するのは、正帰還のルートを断つためである(逆電参照)。
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