さまざまな茎
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/09 01:00 UTC 版)
若い緑色の茎は表皮で呼吸や光合成を行う。植物の種によっては茎に光合成産物を貯蔵することもある。 以下にさまざまな茎の種類、用語を説明する。 花軸 花のつく茎。 花茎 花軸のうち、塊茎や鱗茎から直接伸びて、花のみをつけるもの。 蔓(つる) 細長く強靭で、木質化した場合でも柔軟であるが、自立することはできず、他者に巻きつく(アサガオなど)ことや、へばりつく(ツタなど)ことで体を支える。蔓が巻き付く場合、右巻き/左巻きのどちらになるかは大抵は決まっているが、ツルニンジンなどのようにどちらでも巻き付くものもある。 匍匐枝(ほふくし) 蔓状の茎が地面を這い、節から根・葉を伸ばし生長するもの。ランナー、ストロンともいう(イチゴなど)。 茎針(けいしん) 茎の一部が針状に変化したもの(ウメ、カラタチなど)。棘。 地上茎(ちじょうけい) 茎のうち地上にあるもの。 地下茎 地中にある茎で、根茎(こんけい)、球茎(きゅうけい)、塊茎(かいけい)、鱗茎(りんけい)の4種に分類される。根茎 地下茎の一種。地中に長く伸び、根のように見えるが、地上茎と同じく節があり、そこから葉・根を出したり、葉の変形した鱗片をつけたりする(タケ、レンコンなど)。球茎 地下茎の一種。主軸をなす茎の基部がデンプンなどの養分を蓄え、球形に肥大したもの。葉の変化した外皮に包まれている(フリージア、サトイモなど)。塊茎 地下茎の一種。地中に伸びた茎の一部がデンプンなど養分を蓄えて塊状に肥大したもの。外皮がない。塊根ともいう(シクラメン、ジャガイモなど)。鱗茎 短い茎の周囲に、養分を蓄えて多肉となった緑色でない葉が密に集まり、球形・卵形をなしているもの。底盤部と呼ばれる部分は茎であるが、その他の大部分は葉である(ユリ、タマネギなど)。 稈(かん) はっきりとした節があり中空の茎(イネ、タケなどのイネ科など)。(en:Culm (botany)も参照) 葉状茎(葉状枝) 葉のような茎。多くは本来の葉が退化し、それに代わって光合成を行う。カニサボテン、ナギイカダなどのように扁平なものと、アスパラガスのように線状のものがある。 枝 大本の茎から分かれた茎。 節(ふし、せつ) 竹・葦などの茎にあるほぼ一定間隔でふくらんで区切りとなっている部分。また、幹・茎から枝が生え出るところ。枝の付け根。枝を切り落とした跡。その位置で折れるようになっている節のことは関節ともいう。 節(よ) 竹・葦などの茎の節(ふし、せつ)と節との間(あいだ)。また、節(ふし、せつ)のこと。
※この「さまざまな茎」の解説は、「茎」の解説の一部です。
「さまざまな茎」を含む「茎」の記事については、「茎」の概要を参照ください。
- さまざまな茎のページへのリンク