IPバージョン6(あいぴーばーじょんろく)(Internet Protocol version 6)
インターネット上のデータは、いくつかのかたまりに分割して送受信される。このとき、それぞれのかたまり(パケット)にあて先を記し、送信元のコンピュータ端末から受信先のコンピュータ端末へ、世界中に張り巡らされた通信ネットワーク回線を伝わる。インターネットに接続しているコンピュータには、それぞれIPアドレスが割り当てられており、プロトコル(通信規約)にしたがって情報が処理される。
現在使われているのはIPバージョン4 (IPv4) であるが、策定されてからしばらく時間が経っているため、ネットワークの混雑に弱いなどの欠点を抱えている。さらに、IPアドレスを32ビットで表現しているので、約43億台までの端末にしか割り振ることができない。
今後、パソコン以外、例えば携帯電話や家電製品なども、インターネットに接続することが増えると見込まれているので、IPを新たに設計し直す必要が出てきた。
そこで登場したのがIPバージョン6 (IPv6) である。まず、IPアドレスは 128ビットに強化された。この規模は、10進法で39桁という天文学的な数字となり、すでに半分以上も割り当てに使われているIPアドレスを無制限に拡大した。また、高速ネットワークにも対応するほか、リアルタイム通信やセキュリティーなどの機能を追加・拡張している。
IPバージョン6は、まだまだ一部で試験的に運用されている段階である。今後、徐々に導入が進み、インターネットの使い方に新しい道が開けるかもしれない。
(2000.09.28更新)
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