『歌集 滑走路』刊行までの背景
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「萩原慎一郎」の記事における「『歌集 滑走路』刊行までの背景」の解説
2017年に『歌集 滑走路』の出版が決まり、5月には執筆が終わりあとがきの原稿を角川文化振興財団の編集部に提出した。本のタイトルや表紙、構成は自ら全て決めていたとされる。しかし、長期間いじめを受けてきたことに起因する精神的な不調が続いており、2017年6月8日に自死した。享年32。角川短歌誌では三枝昂之による追悼短歌が掲載され、SNS上では生前に交友があった奥村晃作などの歌人から惜しむ声が寄せられた。また、りとむ短歌会の短歌結社誌『りとむ』2017年9月号では、今野寿美の追悼文が載せられた。 出版間近であった歌集は遺族によって引き継がれ、弟でギタリストである萩原健也がSNS等で全面的に広報活動が行うなど刊行に向けて準備が行われ、12月13日には正式な日程がTwitter上で発表され、2017年12月25日に『歌集 滑走路』が角川文化振興財団より発行、角川書店レーベルで12月26日に発売された。 短歌の分野では、一般的な書籍の出版方法とは異なり、受賞歴や知名度に関わらず作者による自費出版が通例であり、発行部数が多くとも100部から500部程度であるが、短歌や俳句の支援事業を行う公益財団法人の角川文化振興財団による流通面などの支援の元、遺族による自費出版で初版1500部が発行された。歌集には萩原慎一郎が師事していた歌人の三枝昂之による解説文と、本の帯には萩原慎一郎が短歌を始めるきっかけとなった俵万智の推薦文、知人に宛てたメールから引用された「僕は歌う。誰からも否定できない生き様を提示するために。」という一文が記載された。
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