『梁塵秘抄』とは? わかりやすく解説

『梁塵秘抄』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 14:39 UTC 版)

院政期文化」の記事における「『梁塵秘抄』」の解説

後白河法皇は、みずから今様催馬楽集めて分類し治承3年1179年)、『梁塵秘抄』を編纂した法皇は、男装し女性今様歌いながら舞う白拍子や、歌に合わせて操り人形躍らせる芸などを演ずる傀儡傀儡子)などの芸人とも交流をもち、みずから歌を教えたり未知の歌を教わったりしている。これらの歌には一部形式化傾向もみられた当時和歌とは異なり庶民生活感情がよくあらわれているといわれ、貴族遊宴のみならず祇園祭などの御霊会大寺院の法会などでもしばしば演じられるようになった今様(『梁塵秘抄』より) 遊びをせんとや生まれけむ 戯(たわぶ)れせんとや生まれけむ遊ぶ子供声聞けば 我が身さへこそ揺(ゆる)がるれ 舞ゑ舞ゑ蝸牛かたつぶり) 舞はぬものなら馬の子牛の子に 蹴(く)ゑさせてん踏み破(わ)らせてん真に愛(うつく)しく舞うたらば の園まで遊ばせ(わし)の棲(す)む深山(みやま)には なべての棲むものか同じき源氏申せども 八幡太郎恐ろしや 仏は常に在(いま)せども 現(うつつ)ならぬぞ あはれなる人の音せぬ暁に 仄(ほのか)に夢に見えたまふ 我等何して 老いぬらむ 思へばいとこそあはれなれ今は西方極楽弥陀(みだ)の誓ひ念ずべし 極楽浄土めでたさ一つもあだなることぞなき 吹く風 立つもみな 妙(たへ)なる法(のり)をぞ唱(とな)ふなる このごろ都に流行(はや)るもの 肩当(かたあて腰当こしあて烏帽子止(えぼしとどめ)襟の立つ型 錆(さび)烏帽子 布打(ぬのうち)の下の袴(はかま) 四幅(よの)の指貫さしぬきこのごろ都に流行るもの わうたい髪々 えせ(かづら)しほゆき 近江女(おうみめ) 女冠者(おんなかじゃ) 長刀なぎなた持たぬ尼ぞなき 『梁塵秘抄』は、「の塵(ちり)が舞うほどの美し歌い方の秘伝秘密語った抄本」という意味をもち、そのなかには極楽歌った極楽歌もあって、浄土教広まり示している。また、建武新政期の『二条河原落書』の原型となるような戯れ歌が既にみられることも注目に価する

※この「『梁塵秘抄』」の解説は、「院政期文化」の解説の一部です。
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