『五輪九字明秘密釈』とは? わかりやすく解説

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『五輪九字明秘密釈』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/22 03:01 UTC 版)

五輪塔」の記事における「『五輪九字明秘密釈』」の解説

覚鑁著作の『五輪九字明秘密釈』とは、「五輪」つまりア・バ・ラ・カ・キャ(胎蔵界大日如来真言)と 「九字」つまりオン・ア・ミリ・タ・テイ・セイ・カ・ラ・ウーン(阿弥陀仏真言)との 「明」つまり真言についての「秘密釈」つまり密教解釈という意味である。 『五輪九字明秘密釈』には胎蔵界曼荼羅解釈から阿弥陀仏極楽浄土大日如来密厳浄土本質的には同じものであり、釈迦弥勒菩薩毘廬遮那仏など他の仏やそれぞれの浄土も本質的には同じものであり、往生即身成仏も本質的には同じものと書かれている。それは五輪塔宗派超えて成仏できる仏塔であることを意味する五輪塔円形水輪胎蔵界大日如来の印を表し三角形火輪金剛界大日如来の印を表している。これは五輪塔五大加え空海が『即身成仏儀』に書いた識大をも併せ持つ六大の意味を持つということである。識大とは仏と一体になることを意味し成仏することを意味する2つの印を結ぶということはまた、五輪塔金剛界胎蔵界2つ曼荼羅併せ持つ立体曼荼羅であることをも意味するまた、五輪塔成仏するための3つの行い密教三密併せ持つ三密には身密口密、意密がある 身密=手に印を結ぶ。五輪塔胎蔵界と金剛界の大日如来の印を結ぶ。 口密=口で「真言」「陀羅尼」をとなえる五輪塔真言を彫ることにより、死者真言となえる形になる。 意密=心を集中して三摩地」の境地入らせる座禅をすること)。 五輪塔は、方形地輪が人が脚を組む形、円形水輪三角形火輪が印を結び、半月形=風輪が顔、宝珠形=空輪が頭と、人が座禅をする形をとっている。これは『大日経疏秘密曼荼羅品』や『尊勝仏頂瑜伽法軌儀』の記述図解したものと考えられる(「金剛輪臍已下」「大悲水輪臍中」「智火輪心上」「風輪眉上」「大空頂上」)。 『五輪九字明秘密釈』により宗派超え幾重にも成仏の形を持つのが五輪塔構造概念と言える参考資料 小畠広充監修編著日本人お墓』)。なお、この著がしばしば五輪塔起源あるかのように引用されるが、上に述べたようにこの著以前五輪塔出現しており、その普及大い寄与したと言えても起源とするのは適切でない

※この「『五輪九字明秘密釈』」の解説は、「五輪塔」の解説の一部です。
「『五輪九字明秘密釈』」を含む「五輪塔」の記事については、「五輪塔」の概要を参照ください。

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