『ウルトラQ』に登場するラゴン
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「ラゴン (ウルトラ怪獣)」の記事における「『ウルトラQ』に登場するラゴン」の解説
『ウルトラQ』第20話「海底原人ラゴン」に登場。 2億年前に地球を支配していた爬虫類から進化した海底原人。深海2万メートル(5千メートル)に棲息する陸海両生物。この個体は雌であり、乳房を持っているのが確認できる。卵生であり、数年に1度の繁殖期になると中心核がゼリー状に包まれた20センチメートルほどの卵を産む。卵は数日間かけ、カエルの卵と同じように中心核が胚発生を通じて肉体が形成され、親と同じ姿をした子供が孵化する。高い知能を持ち、基本的に温厚な性質だが、一撃で人体を砕くほどの凄まじい怪力を持つ。音楽を聴くと闘争心が抑制される。誤って水揚げされた自分の卵を取り返すために岩根島へ上陸し、遭遇した漁師や村人をその怪力で殺害したり家屋を破壊したりするなど暴れ回ったが、孵化した子供を返されて共に海底へ戻っていった。 スーツアクター:古谷敏 大伴昌司による原案では探検隊ものであったが、監督の野長瀬三摩地はそれでは映画『大アマゾンの半魚人』と変わらないと考え、映画『フランケンシュタイン』を意識したホラーに日本的な母子のメロドラマを加味したものとなった。 書籍によっては、子供の名称をラゴンJr.、ラゴンの子供と記述している。 本作品でラゴンが音楽好きであることが紹介されており、後述の『ウルトラマン』における設定に生かされることになった。 デザインは成田亨。成田は一般的な半魚人像を描いたものとしている。 造型は高山良策、目の電飾は倉方茂雄による。撮影で使用されたスーツは、ウェットスーツにラテックスの鱗を張り付け、スプレットサテンで彩色したもの。瞼と口は手の中にある握りによって開閉している。子供の造形物はマリオネットのような構造で製作されている。頭部は『ウルトラマン』の巨大ラゴンに流用された。1994年時点で目と骨組みだけが現存していた。 鳴き声はキングコングやバラゴンのそれを加工したものである。 『総天然色ウルトラQ』では『ウルトラマン』登場時の色が参考にされたが、両作品に出演した桜井浩子のカラー放送用に塗り直されていたという証言をもとに、より落ち着いた色として着色された。プロップも現存していたが劣化が激しく、目の色のみが参考にされた。
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