「言語」と「方言」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/21 15:37 UTC 版)
「琉球語#言語か方言か」も参照 本土方言と琉球方言は、文献時代に入る以前に分岐し、その後の往来も少なかったため、一聴する限り外国語同士に聞こえるほどの差が生じた。そのため、琉球方言を「琉球語」として、本土の日本語とは独立した別言語とする考え方がある。また、琉球諸島は地域ごとの方言差が本土以上に著しいため、琉球諸島各地に存在する方言をそれぞれ別個の言語ととらえ、琉球方言ないし琉球語を「琉球諸語」として、異なる諸言語の集合と位置づける考え方もある。ただし、本土と琉球諸島の言語に対応関係があることは明らかであり、琉球方言を言語とみなす場合でも、日本語と琉球語(琉球諸語)はまったく無関係の別言語ではなく、日琉語族(日本語族)を構成する姉妹言語とされる。 そもそも「言語」と「方言」の客観的な区別方法はなく、言語差の大小よりも、政治的条件や正書法の有無、話者の意識などで判別される傾向にある。ユネスコが2009年に発表した消滅の危機にある言語の調査では、琉球方言および八丈方言は「国際的な基準だと独立の言語と扱うのが妥当」であるとして、八重山語、与那国語を「重大な危険」、沖縄語、国頭語、宮古語、奄美語、八丈語を「危険」の区分に独立言語として分類した。 アイヌ語・ウィルタ語・ニヴフ語も日本列島北部で話されている(話されていた)言語であるが、系統が異なるため日琉語族には含まれない。
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