「死」と修理・供養
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/19 09:58 UTC 版)
ソニーによる修理対応が2014年3月末で打ち切られたため、故障したAIBOの修理は困難となり、皮肉にも「死なないペット」であったはずのAIBOに実質的な死が訪れることとなった。 2014年7月1日、ソニーのPC事業が譲渡され、VAIO社が発足。VAIO社の本社になった長野県安曇野市の工場はAIBOの生産拠点でもあった。その後、VAIOはAIBOの生産ノウハウを活かしてロボット事業に参入した。 ただし、ソニー元社員を中心とする有志の活動により、ソニーからの委託などではなく自主的に、2018年時点もなおバッテリー寿命を迎えるなどした初代AIBOへの修理対応を続ける会社がある。これを請け負うソニーの元技術者は、「修理」でなく「治療」と呼び、所有者からの部品再利用の申し出を「献体」と表現している。 2015年1月には、飼い主によってAIBOの合同葬儀が仏教形式で執り行われた(一種の人形供養と考えることも出来る)。これらのAIBOは、故障した他のAIBOのドナーとなるという。千葉県いすみ市の光福寺で2015年から行われているこの集団葬儀は、1月の初回に17台、5月は25台、11月は71台と台数を増やした。同年11月19日の本堂で行われた葬儀では白い袈裟姿のAIBO 3台が「先輩アイボの皆さん。どうぞ安らかにお眠りください」などと弔辞を述べ読経。その後住職も読経し、全員が手を合わせた。 この葬儀は新型(aibo)発売後も続いており、初代の修理依頼も増えているという。なお、新型aiboについて生産終了時期は未定であるが、新型の修理対応期間を製造終了から7年程度と、ソニーは説明している。これは、他社製部品を多数使っていることなどが理由である。また本体が壊れても、飼い主とのやり取りなどで蓄積した情報を別のaiboに移せる場合もあるという。
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