「まったり」の展開
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/01 21:37 UTC 版)
「まったり」という言葉はグルメの世界では定着していたものの、近畿地方以外では一般的な表現ではなかった。しかし、1983年に連載を開始した漫画『美味しんぼ』の中でこの言葉が登場すると、耳慣れない響きのためか評判となり、味覚を表す言葉として「まったり」が全国一般に認知されるようになる(ただし作中でこの単語が登場するのはほんの1、2回である)。 1995年出版『終わりなき日常を生きろ オウム完全克服マニュアル』で著者宮台真司が提唱した「まったり革命」が一部の若者に支持された。 クラブ(ディスコ風のたまり場)やデートクラブ(交際クラブ)で「まったりと」脱力して生きる彼ら・彼女らは、「終わらない日常」を生きる術に長けている、と称賛。当時、金銭を目的としてブルセラショップで制服・下着を販売したり、テレフォンクラブ(テレクラ)や伝言ダイヤルで知り合った男性とデートや性行為をして援助交際する女子高生を称揚する言葉としても用いられた。その後、インターネットの普及により徐々に知れ渡るようになる(後に「まったり革命」が失敗に終わったことを宮台自らが告白している)。 1998年10月に放送を開始したNHKのテレビアニメ「おじゃる丸」で気分や態度を表す表現として用いられた。これが日本全国で一気に流行し、まもなく定着した。「おじゃる丸」の劇中では、平安時代を模した世界から現代にやってきた主人公おじゃる丸が、平安貴族のものらしいゆっくりとした時の感覚に現代の人々を付き合わせる際によく「まったり」が使われ、「時を忘れてのんびりする」という意味が強調されている。また、本アニメのオープニング曲「詠人」(歌:北島三郎)でも「まったり」という歌詞が同様の意味で用いられている。
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