《敷設》の正しい読み方
「敷設」の正しい読み方
敷設の正しい読み方は「ふせつ」である。「敷」の字を使用した熟語に「屋敷(やしき)」「座敷(ざしき)」などがあるが、敷設の場合は敷の字を「ふ」と読む。したがって「しきせつ」は間違いである。「敷設」の意味解説
敷設とは「敷くようにして設置する」ことを意味する言葉である。特に、範囲が広大もしくは長距離に及ぶような工事を伴うものを指す場合が多い。例えば、鉄道や道路、電気ケーブル・水道管の工事などである。布設と記載されることもあるが、読み方も意味も同じである。布にも敷の字と同様に、ある物を広げるという意味がある。なぜ「敷設」と読むのか・理由
「敷」の字は音読みで「ふ」、訓読みで「し(く)」と読む。敷の字を使用する熟語では「敷居(しきい)」「中敷(なかじき)」のように「しき」と読む場合が多い。敷の字を「ふ」と読む熟語は少なく、敷設の他には「敷延(ふえん)」がある。これは意味や話の趣旨を広げて説明することを指す。この2つの熟語に共通することは、広い範囲という意味を含むこと。このことから「ふ」と読む場合には広さに重きがおかれ、規模が大きくなることも多い敷設は「ふせつ」と読むのだと思われる。「敷設」の類語・用例・例文
「近所でケーブルの敷設工事が始まった」など、工事に関連する文脈で使用されることが多い。また「鉄道を敷設する」「この水道管は50年以上前に敷設されたものだ」のように、「する」と組み合わせて使用されることも多い。設備や装置をある場所に設置する意味合いから、単純に「設置」と置き換えても意味は伝わる。その他、地中にパイプを敷設するような場合には、埋める意味合いを強めて「埋設」と言い換えることもできる。配置、建設も似ている言葉であるが、厳密には意味合いが異なるため、どのような文脈で使用するのか注意が必要だ。同じく「ふせつ」と読む二字熟語に「付設(附設)」があり、これは設備・装置をある物に付属させて設置することを指す語である。設置するという意味合いでは似ているが「敷設」とは異なる。「敷設」の英語用例・例文
英語で敷設は「construct」「lay」「build」などで表現する。例えば「パイプの敷設工法」のような単語なら「Method of pipe laying work」となる。その他、「鉄道を敷設する」なら「build a railroad」「construct a railway」「lay the rails」といった表現が考えられる。日本語でも敷設する、設置する、据え付けるといった選択肢があるのと同じだ。「敷設」をそのまま英語に変換しようとするよりも、建設する、設置するといった日本語に置き換えてからの方が考えやすいだろう。- 《敷設》の正しい読み方のページへのリンク