てなもんや三度笠 スタッフ

てなもんや三度笠

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/22 04:56 UTC 版)

スタッフ

  • 脚本:香川登志緒
  • 演出:澤田隆治
  • 音楽:野口源次郎
  • 美術:阪本雅信
  • 殺陣振付:的場達雄
  • TK:昼間里紗
  • タイトル:川串誠
  • 制作著作:ABC

TBSテレビ系列の全国ネット番組でもあった。

主題歌・劇中歌

  • 『てなもんや三度笠』オープニング。作詞:香川登志緒 作曲:林伊佐緒 歌:藤田まこと(キングレコード)
  • 宮さん宮さん 東北編(第218話 - 第255話)の中盤から終盤にかけて官軍の兵士が時折口ずさんでいた日本最初の軍歌とされる歌。ちなみに第254話「花の御殿山」(1967年(昭和42年)3月12日放送)の冒頭で、この歌の替え歌を時次郎とカバみたいな少年(原哲男)が輪唱で歌うシーンがあるが、その際、この歌詞の内容[注釈 7]に激怒した時次郎が、その少年を「何や!」と突き飛ばした後、お馴染みの決め台詞「あたり前田のクラッカー」をこの曲の替え歌に乗せて歌った。
  • 『(仮題名)てなてなもんやてなもんや』始まってから二人が登場するシーンの直前に前奏が流されはじめ、「♬〜〜時次郎さんは〜┉」と唱いはじめ、そのときの状況を歌詞にして、最後の部分には「♬てなてなもんやてなもんや~~てなもんや~」と並んで唄う劇中歌が登場時に唱われた。

視聴率

最高視聴率としては、関西地区(ABCテレビ)で60%台、関東地区(TBSテレビ:当時)でも40%台を記録した人気番組であった[5]

番組開始当初は時間帯的不利(当時、日曜は外出していてテレビを観ないという風潮があった)なこともあり「せめて東海道五十三次を走破できる53回までできれば」と、1年も持てばもうけものと考えられていた。当初の視聴率は10%いかないこともあったものの、徐々に視聴率は上昇。やがて平均視聴率30%という「お化け番組」へと成長した。

番組開始当初の視聴率(ニールセン調べ)は関西で15.5%、関東で6.0%と低調だったが[6]、在宅率の高い雨の日となった1962年(昭和37年)5月27日放送の第4話では関西で27.3%、関東で14.4%を記録[7]。10月21日放送では関西で24.8%、関東で20.2%を記録した[7]

ニールセン調査の視聴率データ[8]

放映ネット局(特記以外はTBS系列)

(無印=同時ネット、★=遅れネット)

TBS系列局不在地域では日本テレビ系列局(当時はニュース系列NNNのみ放送期間中の1966年4月1日に成立)でカバーした。また、TBS系列局でも他系列遅れネット番組などの関係で遅れネットとする局があった。

制作局のABCは当時TBS系列だったが、その後MBSとのネット交換により、テレビ朝日系列(当時は、NETテレビ系列)にネットチェンジしていることから、テレビ朝日が開局30周年記念番組の中で、ABCがTBS系列時代に制作した過去の番組として紹介したことがあった。その中でMBSとのネット交換や『ヤングおー!おー!』が当初NETで放送されていたことについても併せて説明されたが、『ヤングおー!おー!』の映像はNET系時代(関東地区での東京12チャンネルへのネット期間を含む)のものが現存していないため、TBS系移行後のものを使用していた[注釈 9]

一方のTBSでも開局60周年特番の中で当番組を紹介した際、進行役の安住紳一郎アナから当番組放送時の大阪でのTBS系列局は1975年までABCで、その後MBSが系列局になる旨の補足説明があった。


注釈

  1. ^ サラリーマンでも休憩時間に観てもらえるように、との配慮から。
  2. ^ 撮って出しであるため、物語が早く終了した場合は尺埋めとして金魚鉢の映像で凌いだこともあった[3]
  3. ^ 続編シリーズは久光製薬の提供となり、主力商品「サロンパス」にかけた決め台詞があった。
  4. ^ 時折、ゲスト出演者(例として関敬六など)が登場することも稀にあった。
  5. ^ のちにやすし・きよしがスペシャルにゲスト出演したときには明石家さんまが熊の中に入っており、やすしはきよしのように熊に入ると出世するとさんまに言っている。
  6. ^ 元来、端役の場合は名前を紹介されることはない(西川は吉本興業所属なので「吉本コメディアン」というくくりにされるところだった)。西川の真面目な舞台稽古ぶりに番組スタッフが感心し、特別に名前の紹介を許された。
  7. ^ 「あんかけの時次郎」そのものである。また、第254話の終盤では、本曲の歌詞の内容と官軍行動隊長の益満休之助玉川良一)の挑発的態度に激怒した時次郎が、休之助に金的蹴りを喰らわすというシーンがある。
  8. ^ 当時大半が別編成だった徳山局・関門局とも同時間帯[15]
  9. ^ 番組中では司会の芳村真理が、「それでは、朝日放送さん、毎日放送さんよろしくお願いします」と発言した後、『ヤングおー!おー!』に出演していた桂三枝(現:6代目桂文枝)がネットチェンジについて説明した。
  10. ^ 小林信彦『日本の喜劇人』によれば、決定的に感情のもつれを招いた原因は、双方の「アクの強さ」である、としている。
  11. ^ 澤田の回想によれば、「50本あまり」が手許に残っているという[17]
  12. ^ 第164話、第218話、第252話 - 第256話、第258話、第259話、第262話、第263話、第266話、第268話、第269話、第275話 - 第280話、第282話、第284話、第286話、第288話、第290話、第291話、第293話、第294話、第296話、第297話、第299話、第300話、第301話、第308話の34回分。
  13. ^ カラーで録画、再生が可能な製品は、高額な放送局用のものしか用意されていなかった。家庭用はそれよりは安価であるが、高額には代わりなく一般家庭用オープンリール式ビデオテープレコーダーは、全て白黒のモノクローム映像の録画・再生用の製品しか販売がされていなかった。
  14. ^ DVD-BOXの製品や、CSの放送で、カラー放送時代の作品が、“カラー放送”のテロップが出る作品が、白黒のモノクローム映像での放送、また市販用のビデオ収録(VHS、DVD)が行われている。
  15. ^ 第164話・第252話 - 第255話・第300話 - 第301話・第308話。
  16. ^ ハナ肇とクレージーキャッツの出演回。
  17. ^ ザ・タイガースE・H・エリックの出演回。
  18. ^ 日本テレビアナウンサー時代に、澤田が制作に参画していた『ズームイン!!朝』でメインキャスターを務めていた。
  19. ^ 第300話「風流おうむ岩」のおこま(山本)・かも平(横山やすし)・ねぎ作(西川)の登場シーンとされる。

出典

  1. ^ 講談社 編『TVグラフィティ : 1953年〜1970年ブラウン管のスター・ヒーロー・名場面1700』講談社、1978年4月3日、154 - 155頁。NDLJP:12275878/81 
  2. ^ 志賀信夫『テレビヒット番組のひみつ : 「ジェスチャー」から「おしん」まで』日本放送出版協会、1984年8月1日、82 - 84頁。NDLJP:12275392/45 
  3. ^ ABCお笑い60年史 てなもんやからM-1まで いま明かされるマル秘伝説』コメディ伝説より
  4. ^ abc50, p. 59
  5. ^ 朝日新聞社 『聞蔵IIビジュアル』 1998-10-01 夕刊 p.5
  6. ^ abc50, p. 57
  7. ^ a b c d e f g abc50, p. 58
  8. ^ a b c d e 志賀信夫『テレビを創った人びと―巨大テレビにした人間群像』日本工業新聞社、1979年、306頁。(『テレビ番組論 見る体験の社会心理史』(読売テレビ放送、1972年)からの引用として掲載)
  9. ^ 福島民報』1963年6月16日 - 1966年2月20日付朝刊、テレビ欄。
  10. ^ 『福島民報』1964年5月3日 - 1968年3月31日付朝刊、テレビ欄。
  11. ^ 『福島民報』1963年4月7日 - 1964年2月23日付朝刊、テレビ欄。
  12. ^ 『福島民報』1964年8月2日 - 1965年9月26日付朝刊、テレビ欄。
  13. ^ 静岡新聞』1967年12月17日付朝刊、テレビ欄。
  14. ^ a b c d e 愛媛新聞』1964年11月1日付朝刊、テレビ欄。
  15. ^ 読売新聞』(西部本社版)1964年9月27日付朝刊、テレビ欄。
  16. ^ 1964年10月4日の読売新聞テレビ欄
  17. ^ 「てなもんや三度笠 爆笑傑作集1」解説書。
  18. ^ a b 「鎮魂、映画の昭和 岡田茂 安藤庄平 加藤彰 高田純 沖山秀子 長門裕之」『映画芸術』、編集プロダクション映芸、2011年8月号、133-134頁。 






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