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酪農用語解説

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牛の夏バテ


今年の夏の暑さ記録的でした。自然や大地人間あまりに無造作に扱うので、地球が怒っての温暖化現象ではないか思えるほどでした。
気象庁7月東京記録を見ると、30超える真夏日27日間続き35を超えた日が、7日間もありました。ちなみに採光気温は38.17月としては過去高です。
連日のように熱中症倒れる人が続出しましたが、暑さに弱い乳牛も決して例外ではなく栃木県では41頭の乳牛死亡しました。
もともと乳牛に多いホルスタイン種は、オランダ及びドイツ北部原産地ということで、寒さには強く暑さには弱い体質なのですそのため高温高湿度の状態になるにつれ、ストレスがたまり食欲低下します。これは暑さで牛の体が疲労し、それが生体の防御機構大きく影響し、第一胃機能減退唾液分泌量に変化が起こるためです。
食欲減退乳量低下つながります。2728上の高温長期間続くと、乳量だけでなく乳脂肪率が低下する場合あります。また繁殖にも影響し、受胎率低下、子牛も哺乳量が減り事故が増えます。
毎年夏は牛の夏バテで乳量減りますが、今年はさらに乳量低下が見られました。たとえば岡山県農協1日平均出荷量は、去年7月比べると、5.9%ダウンしています。
しかしその一方では、猛暑のために例年の夏よりさらに牛乳消費伸び加工乳より生乳100%人気を集める最近品不足が心配されました。
7月から9月にかけては、牛乳消費年間でも多い時期でもあり、酪農家にとって夏の乳量年収大きく左右します。夏場安定的乳量乳質確保するためにも、酪農家にとって暑さ対策大きな課題なのです


牛の夏バテ
牛の夏バテ
このような中で、防暑対策実現し、快適な環境を牛に与え猛暑乳量低下乗り切った酪農家全国にいます。いくつかの例を紹介ましょう
埼玉県酪農家は、4年前から天井近くパイプを配し、牛舎内の温度28以上になると自動的噴霧する細冷房装置牛舎設置しました。この夏も平均泌乳量は前年とほぼ変わらず、受胎率も順調でした。
神奈川県酪農家は、今年牛舎外気取り込む送風ダクトシステムを導入。これは、牛舎外側取り付け吸い込み口から取り込んだ外気を、長く伸びダクトで牛の背の1m上から吹き出させるもの。直接牛の体に外気が当たるので、牛の体感温度牛舎内の温度が下がります。夏場になると2割近くダウンした乳量が、今年体調もよくダウンを防げました。
愛媛県酪農家は、昨年地下サイロと川のを使った牛舎エアコン開発牛舎地下にある角形サイロ2基に、束にしたパイプ120本を設置サイロ内には川から常にを引き込んでおき、パイプ片側ファン取りつけ空気吸い込みます。空気パイプ通過する際に温度が下がり、その冷気ダクト牛舎内に送風。川の年間通じて水温21一定するため、夏は冷房、冬は暖房効果あります。この夏に生まれた子牛は全て無事故だったそうです
このほか愛媛県畜産試験場では、ダクトと細装置組み合わせシステム開発ダクトと細ノズル下向きにして牛に直接風とが当たるようにすることで、牛周辺温度7度前後下げることに成功夏場乳量前年の夏より2割アップしたそうです
また埼玉県農林総合研究センター畜産所は、園芸スプリンクラーを使って牛舎散水装置試作スプリンクラーを1頭に1個、牛の背中にかかるよう下向き設置し、送風機組み合わせ使います。簡易型のアイデアいっぱい装置ですが、1日当たりの平均乳量以前より2.4kg上回りました。

参考資料畜産事典内藤元男監修農業新聞ほか




<ミルククラブ情報誌2001 AUTUMN vol.41より>





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