ねったい‐ていきあつ【熱帯低気圧】
熱帯低気圧
熱帯低気圧
熱帯低気圧
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/16 14:16 UTC 版)
大半の熱帯低気圧は赤道に近い亜熱帯高圧帯の側で形成され、そこから高圧軸を越えて極方向に移動したのち偏西風のメインベルトに再帰する。日本の西部および韓国域では、エルニーニョおよび中立な年の9-11月に熱帯低気圧の影響を多く受ける傾向がある。エルニーニョの年には亜熱帯高圧帯の尾根が東経130°付近で居座る傾向があり、日本列島が特に影響を受けることになる。 大西洋域内では、大気中の偏西風が強まることによって鉛直ウインドシアが増加し、これが熱帯低気圧の発生および発達を抑制する。大西洋上空の大気もまたエルニーニョ現象の時期に乾燥かつ安定的になり、これも熱帯低気圧の発生や発達を食い止める。東太平洋海盆では、エルニーニョ現象が東の鉛直ウインドシアを減らす一因となっており、平年以上にハリケーン活動を誘発してしまう。ただし、この海域におけるENSOの影響は多彩であり、背景にある気候パターンに強く影響される。西太平洋海盆ではエルニーニョ現象の最中に熱帯低気圧が形成される場所に変化が生じ、熱帯低気圧の形成が東へ遷移するも、毎年の発現数はさほど変わらない。この変化の結果として、ミクロネシアでは熱帯低気圧の影響を受ける可能性が高まり、中国では熱帯低気圧のリスクが低下する。熱帯低気圧が形成される場所の変化は南太平洋の東経135°-西経120°間でも起こり、熱帯低気圧はオーストラリア地域よりも南太平洋海盆で発生する可能性が高い。この変化の結果、熱帯低気圧はクイーンズランド州に上陸する可能性が50%低下し、ニウエ、フランス領ポリネシア、トンガ、ツバル、クック諸島などの島国では熱帯低気圧のリスクが高まる。
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熱帯低気圧
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/04 14:51 UTC 版)
詳細は「熱帯低気圧」を参照 熱帯の海洋上で発生する低気圧を、熱帯低気圧という。成因も構造も温帯低気圧とは異なる。最大の特徴的な違いは前線を伴っていないこと。 熱帯低気圧は、海水面温度が高く (26–27°C)、転向力のある程度大きい北緯(南緯)5–25°の範囲で発生する。 熱帯の大気は通常条件付き不安定な状態にあり、海水面温度が高い海域では蒸発が盛んに行われるため、上昇気流が起きやすい。一方、低緯度では中緯度高気圧(亜熱帯高気圧)から吹き出す貿易風が恒常的な東風となっているが、その東風の中にしばしば波動が生じる。これを偏東風波動と呼び、この部分は渦度を生じて周囲から渦状に空気が流れ込み、強い上昇気流が起きて気圧が低くなり、積雲や積乱雲が発達する。上昇気流により雲ができて水蒸気が持っていた熱が大気中に放出され、上空の空気の温度が高くなると、このサイクルがますます加速され、低気圧が発達する(第2種条件付不安定・CISK)。 北西太平洋域(北半球の東経100-180°)において熱帯低気圧の域内最大風速が17.2m/s (34kt) を超えると台風となる。北大西洋及び北東太平洋(北半球の西経180度以東)ではハリケーン、南北インド洋や南太平洋ではサイクロンと呼称されるが、台風と同じ熱帯低気圧である台風がさらに発達するためには、海水温が 28℃以上の海域を通過することが重要だとされる。熱帯低気圧は温帯低気圧に比べて規模が小さく、1000hPaの等圧線半径も600kmを越える事は少ないが、特に中心付近で気圧傾度が大きくなっているため猛烈な暴風を伴う。 熱帯低気圧による最低気圧の世界記録は、1979年10月12日、台風第20号において沖ノ鳥島南南東海上でアメリカ軍の気象観測機により実測された870hPaである。 熱帯低気圧(台風など)が中緯度まで北上(北半球の場合)すると、寒気の影響を受け構造に変化が生じ、熱帯低気圧の東側に温暖前線、西側に寒冷前線が生じた上で温帯低気圧に変わる場合が多い。盛夏期にはそのまま衰弱し、熱帯低気圧のまま消滅することもある。
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熱帯低気圧
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/09 03:45 UTC 版)
一定の強さを持つ熱帯低気圧のうち、北太平洋上では180度経線より西側(東半球)にある場合台風、東側(西半球)にある場合ハリケーンと呼ばれる。勢力の変化が特にない場合でも、この経線を超えて西側に来た場合は台風となり(越境台風)、逆に東側へ出て行った場合には台風でなくなる。
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熱帯低気圧
出典:『Wiktionary』 (2021/08/06 13:48 UTC 版)
発音
- ね↗ったいてーき↘あつ
名詞
翻訳
- アラビア語: إعصار
- アルバニア語: Uragani
- インドネシア語: Siklon tropis
- イタリア語: Ciclone tropicale
- ウェールズ語: Teiffŵn
- 英語: Tropical cyclone
- エストニア語: Orkaan
- エスペラント: Uragano
- オランダ語: Orkaan
- カタルーニャ語: Cicló tropical
- グルジア語: ტროპიკული ციკლონი
- スウェーデン語: Tropisk cyklon
- スペイン語: Ciclón tropical
- スロヴェニア語: Tropski ciklon
- セルビア・クロアチア語
- タイ語: พายุหมุนเขตร้อน
- タガログ語: Bagyo
- 中国語
- チェコ語: Tropická cyklóna
- 朝鮮語: 열대저기압
- デンマーク語: Orkan
- ドイツ語: Tropischer Wirbelsturm
- トルコ語: Kasırga
- フィンランド語: Trooppinen hirmumyrsky
- フランス語: Cyclone tropical
- ブルガリア語: Тропическа буря
- ヘブライ語: סופה טרופית
- ポーランド語: Cyklon tropikalny
- ポルトガル語: Furacão
- マケドニア語: Тропски циклон
- ラテン語: Typhon marinus
- ラトヴィア語: Viesuļvētra
- ロシア語: Тропический циклон
類義語
「熱帯低気圧」の例文・使い方・用例・文例
- 熱帯低気圧が台風に発達した.
- 普通、大雨と約73から136ノットで動く風(ビューフォート風力計では12)を伴う激しい熱帯低気圧
- 大西洋西部あるいはインド洋で発生した熱帯低気圧
- 熱帯低気圧のうち,風の弱い側の半円
- 激しい雨や風をもたらす熱帯低気圧
- 西インド諸島やメキシコ湾などに発生する強い暴風雨を伴う熱帯低気圧
- 台風という熱帯低気圧の中心付近にできる,無風・無雨の区域
- 台風眼という,熱帯低気圧の中心に生ずる無風の区域
- タイフーンという熱帯低気圧
- トロピカルストームという熱帯低気圧
- 域内の最大風速が毎秒17メートル以下の熱帯低気圧
- サイクロンという熱帯低気圧
- ウイリーウイリーという,オーストラリア付近で発生する熱帯低気圧
熱帯低気圧と同じ種類の言葉
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