小麦料理
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/15 18:16 UTC 版)
ナン(nan、نان) - 焼いて作るパンの総称であるが、生地を円盤状にのばし、ゲズネ(gezne、گەزنە)と呼ばれる板を使ってトヌル(tonur、تونۇر)と呼ばれるかまどの内側に貼り付けて焼くものが主流。大きなものはカクチャ(kakcha、كاكچا)、小さなものはトカチ(toqach、توقاچ)と呼ばれる。模様を押し入れたものはアク・ナン(aq nan、اق نان)と呼ばれる。家庭の食卓の上に常時保管され、基本的に茶やスープと共に食べる。硬くなりやすいため、割ってからこれらに漬けて食べることも多い。 ザグラ(zaghra、زاغرا) - トウモロコシで作った、トルティーヤのようにパリパリのパン。 シルマン(shirman、شىرمان) - ウイキョウ(フェンネル)を入れた大きなパン。法事の際に食べる。 ポシュカル(poshkal、پوشكال) - 発酵させた生地に塩を加えて丸く成形し、中央に二本の切れ目を入れて揚げる揚げパン。法事の際にも調理される。漢族の長い揚げパン「油条子(yóutiáozi)」もユタザ(yutaza、يۇتازا)と称して食べる。 サンザ(sangza、ساڭزا) - ねじり揚げうどん。トウガラシを錬りこむものもあるが、茶菓子、朝食として食べる。中国語の「饊子(sǎnzi)」が語源。 マンタ(manta、 مانتا) - 肉・野菜などで作った具を生地で包み、蒸し上げた料理。中華まん(包子、パオズ)の一種で、語源も中国語の「饅頭(mántou)」。生地を発酵させたものをボルク・マンタ(boluq manta、بولۇق مانتا)、無発酵の生地を用いたものをペティル・マンタ(petir manta、پەتىل مانتا)と呼ぶ。肉まんのゴシ・マンタ、ポロを包んだアシ・マンタ、カボチャを用いたカワ・マンタなどの種類がある。 モモ(momo、مومو) - 具のない中華まん。マントウ。中国語の「饃饃(mómo)」が語源。チベット料理でモモは小さい肉まんを指す。 ホーシャン(xoshang、خوشاڭ) - 揚げ肉饅頭をさらに蒸す料理。 チョチュレ(chöchüre、چۆچۈرە) - 肉とタマネギやアルファルファなどの野菜で作った具を生地で小さく包んだものを、スープに入れたワンタンのような料理。手間のかかる料理であり、客人のおもてなし用にも調理される。中国語では音訳で「曲曲児」(qūqūr)と呼ぶことがある。 サムサ(samsa、سامسا) - 煉瓦の釜で焼く羊肉の饅頭。インドのサモサより、むしろ台湾の「胡椒餅(hújiāobǐng)」に似るが、中国語で「烤包子(kǎobāozi)」と呼ばれる。 ゴシナン(göshnan、گۆشنان) - フライパンで焼く、羊ミンチ肉を挟み込んだ平たい円盤状のミートパイ。回族や漢族は「肉餅(ロウビン、ròubǐng)」という名で類似のものを作っている。 ラグマン(leghmen、لەغمەن) - まぜ麺。塩を加えた生地を両手でひき伸ばして作ったうどんの様な麺を釜ゆでし、トマト、タマネギなどの野菜と肉を炒めた具を作り、食べる時にあえる料理。中国語では「拌面(bànmiàn)」。食後に麺のゆで汁を飲む習慣がある。 ユグレ(ügre、ئۈگرە) - 卵入りの生地で作った細い麺を、羊肉を長時間煮込んだスープに入れたラーメン風の料理。11世紀に編纂された『テュルク語大辞典』にも記載がある伝統料理。 ボソ(boso、بوسو) - 焼きうどんの一種。四角く薄いうどんを使う。 スイカシ(suyuqash、سۇيقاش) - 肉野菜のスープに、太い麺状に伸ばした生地を指で小片状にちぎって入れるすいとん。宴会の後の夜食などにも調理される。 タルカン(talqan、تالقان) - 麦焦がし。チベットのツァンパ。 トルマル(turmal)カッテリマ(katlima)ヤップマナン(yapma nan)
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