ミニ地下鉄
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/04 08:25 UTC 版)
「中量軌道輸送システム」の記事における「ミニ地下鉄」の解説
詳細は「ミニ地下鉄」を参照 日本の鉄道には、ミニ地下鉄という独自の規格が存在する。こちらも、従来の鉄道とバス・路面電車の間に当たる『中量輸送』を目的としてデザインされたシステムである。
※この「ミニ地下鉄」の解説は、「中量軌道輸送システム」の解説の一部です。
「ミニ地下鉄」を含む「中量軌道輸送システム」の記事については、「中量軌道輸送システム」の概要を参照ください。
ミニ地下鉄
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 15:27 UTC 版)
.mw-parser-output .thumbinner{display:flex;flex-direction:column}.mw-parser-output .trow{display:flex;flex-direction:row;clear:left;flex-wrap:wrap;width:100%;box-sizing:border-box}.mw-parser-output .tsingle{margin:1px;float:left}.mw-parser-output .theader{clear:both;font-weight:bold;text-align:center;align-self:center;background-color:transparent;width:100%}.mw-parser-output .thumbcaption{background-color:transparent}.mw-parser-output .text-align-left{text-align:left}.mw-parser-output .text-align-right{text-align:right}.mw-parser-output .text-align-center{text-align:center}@media all and (max-width:720px){.mw-parser-output .thumbinner{width:100%!important;box-sizing:border-box;max-width:none!important;align-items:center}.mw-parser-output .trow{justify-content:center}.mw-parser-output .tsingle{float:none!important;max-width:100%!important;box-sizing:border-box;align-items:center}.mw-parser-output .trow>.thumbcaption{text-align:center}} 初のミニ地下鉄:Osaka Metro長堀鶴見緑地線 最急勾配が58‰:横浜市営地下鉄グリーンライン ミニ地下鉄とは、一般的な地下鉄のように大量人員輸送を担うシステムと、モノレールやバスのような少量人員輸送を担うシステムの中間部分を担うために研究・開発された中量軌道輸送システムの一種であり、日本独自の地下鉄システムである。 小断面トンネル・小型車体を採用する地下鉄のうち、リニアモーターカーを用いる場合は「リニアメトロ」「リニア地下鉄」などと呼ばれる。日本ではこの場合、浮上せずに、リニアモーターの動力を車輪に伝えてレール上を走行する「鉄輪式リニアモーターカー」となっている。地下鉄の路線は大きく曲がる箇所が多く、また、100km/h以下で走行するため、リニアモーターを浮上と駆動の双方に用いる磁気浮上式鉄道(リニア中央新幹線ほか)のような、線形が直線的で時速数百キロメートルの高速走行を目的とする路線とは建設思想が異なる。 一般の地下鉄や鉄道はその重い車両を駆動するためのモーターも相当の重量があるが、「リニア地下鉄」は車両に重いモーターを搭載しなくてよくなったことで車重が軽くなり、結果、高い性能を得られる。すなわち、登坂能力が 80‰ まで可能とされる。実際の路線で許可される最急勾配は 60‰ まで とは言え、一般の地下鉄や鉄道で計画される 35‰ を大きく上回ることが出来る。例えば、最新の仙台市地下鉄東西線では、八木山動物公園駅がかなり高い場所にある地下鉄駅(標高136.4m)となっており、途中の青葉山を上るトンネル区間には最急勾配57‰がある。また、約50m (R50) の急曲線でも走行可能とされる。実際の路線では最小曲線半径が概ね100m (R100) となっているとは言え、一般の地下鉄や鉄道で許可される 160m (R160) と比べて急曲線にも対応できるという特徴も持つ。 日本では1962年(昭和37年)より、鉄道にリニアモーターを使用する研究が始まった。当時、全国に国鉄操車場(ヤード)が約50箇所あったが、ヤードの仕分線において人力で貨車を移動させるライダー要員の省力化を目指し、1967年(昭和42年)には自動的に定位置に移動するリニアモーター駆動方式の仕分線内貨車加減速装置「L2形貨車突放装置」が開発され、さらに「L4形貨車加減速装置」を搭載した貨車「L4カー」が各地のヤードで活躍した。 2度のオイルショックを経て日本の地下鉄建設費は、狂乱物価とよばれたインフレーションもあって50-80億円/km(1975年頃)から約200億円/km(1980年頃)に上昇し、さらに300-400億円/km(1980年代末)になろうとしていたため費用対効果が悪化した。しかし、ラッシュ時に定員を超えて満員電車に乗車させる押し屋が登場するほど都市交通需要は増加しており、またモータリゼーションによる交通戦争や大気汚染など都市問題解決に地下鉄は必要な交通手段だった。そのため1976年(昭和51年)に小断面地下鉄にリニアモーター搭載電車を走行させる構想が提言され、1980年代に実用化に向けた本格的な取り組みがなされ、1990年(平成2年)開業の大阪市営地下鉄鶴見緑地線(現・長堀鶴見緑地線)で初めて実用化された。 営業中のリニア地下鉄(背景が灰色は参考)名称路線開業車両全高(mm)全幅(mm)編成定員最急勾配最小曲線仙台市地下鉄 東西線 2015年 2000系 3,145 2,494 388人(4両) 57 ‰ R 105 都営地下鉄 大江戸線 1991年 12-000形 3,145 2,498 780人(8両) 55 ‰ R 100 横浜市営地下鉄 グリーンライン 2008年 10000形 3,105 2,490 380人(4両) 58 ‰ 大阪市営地下鉄(現Osaka Metro) 長堀鶴見緑地線 1990年 70系 3,120 2,490 380人(4両) 50 ‰ R 102 80系30番台 3,120 2,496 377人(4両) 今里筋線 2006年 80系 3,120 2,496 377人(4両) 50 ‰ R 083 神戸市営地下鉄 海岸線 2001年 5000形 3,120 2,490 362人(4両) 50 ‰ R 100 福岡市地下鉄 七隈線 2005年 3000系 3,145 2,490 378人(4両) 40 ‰ R 100 (参考)JR (車両限界) 新幹線 4,500 3,400 在来線 4,100 3,000 (参考)東京メトロ 有楽町線 7000系 4,145 2,800 銀座線 1000系 3,465 2,550 (参考)名古屋市営地下鉄 東山線 N1000形 3,440 2,500 (参考)京都市営地下鉄 東西線 50系 3,375 2,489 (参考)ロンドン地下鉄 ノーザン線 1995形 2,875 2,629 (参考)広州地下鉄 4号線 04形 3,625 2,890 従来の地下鉄に比べてリニア地下鉄は消費電力がやや大きくなる。原因としてリニア誘導モータ特有の損失と、一次側とリアクションプレートとの隙間が多いことが挙げられる。単位重量あたり単位距離あたりの消費電力で比較すると、惰性で走行できる距離(惰行区間)が長いほど消費電力が少なくなるため、駅間距離が長く曲線が緩やかな普通鉄道と比べて従来型地下鉄およびリニア地下鉄は多くなるが、駅間距離が短く、信号停止が多く、急な曲線が多く、さまざまな機材を載せなくてはいけない路面電車と比べると少なくなっている。 都市内交通システムの比較種類単位重量あたり単位距離あたりの消費電力最急勾配最小曲線備考普通鉄道 19.2 Wh/t・km 35 ‰ R 160 地下鉄 32.6 Wh/t・km リニア地下鉄 35.1 Wh/t・km 60 ‰ R 100 新交通システム 63.9 Wh/t・km 道路付属物 路面電車 69.3 Wh/t・km 40 ‰ R 011 併用軌道内は編成長40m以下最高速度40km/h以下 LRT 42.9 Wh/t・km
※この「ミニ地下鉄」の解説は、「日本の地下鉄」の解説の一部です。
「ミニ地下鉄」を含む「日本の地下鉄」の記事については、「日本の地下鉄」の概要を参照ください。
- ミニ地下鉄のページへのリンク